猫のこと

ご飯を食べない猫はどうすればいい?食欲が落ちる理由と対策

目次

1.猫がご飯を食べない理由

2.フードそのものに理由がある

3.環境が原因によるもの

4.病気の可能性も考える

5.ご飯を食べない猫への対策

6.まとめ

 

愛猫がフードを突然食べなくなるときってありますよね。病気になったのではと心配する飼い主さんも多いでしょう。

 

猫は、食べ物の匂いや食感だけでなく、食事の環境や食器の清潔さなどにも敏感です。人から見るとささいな理由で食べなくなるケースがあります。

 

今回は、ご飯を食べない猫への対策を解説します。ただし元気がないときや、丸一日食べないときは動物病院を受診してくださいね。

 

猫がご飯を食べない理由

もちろん病気が原因で食べないときもあります。しかし、病気以外ではさまざま。フードそのものや、食事環境に理由がある場合もあるのです。

 

フードそのものに理由がある

フード自体が好みでないなどの理由で食べないときがあります。せっかくの高いフードでも食べないのは、単に香りなどが好きでないのかもしれません。

 

・フードに飽きた

新しもの好きの猫は、いつも食べているフードに飽きてしまうときがあります。

 

・トッピング待ち

ウエットフードや液状のおやつなどをトッピングしてもらった経験があると、「またトッピングしてほしい」と粘る猫もいます。

 

・新しいフードが好みではない

せっかくの新しいフードも、何か気に入らないことがあると食べない場合があります。香りや食感などのこだわりがある猫が多く、飼い主さんを悩ませるでしょう。

 

・フードの嫌な思い出

フードに苦い薬が入っていて、おいしくなかったなどの嫌な体験があると食べなくなる場合があります。

 

本当にたまたま体調不良のときフードの匂いを嗅いだのがきっかけで、嫌いになってしまう場合もあるようです。

 

環境が原因によるもの

猫は食事環境にも敏感です。お皿の汚れなどで食べなくなるケースもあります。

 

・食器が汚れている、好みではない

汚れた食器や、いつまでも古いフードが残っている食器だと猫は食べなくなる場合があります。こびりついた匂いなどを嫌がるようです。

 

食器にひげが当たるのを猫は嫌がります。深めのお皿などで与えていると、ひげが当たりやすいでしょう。フードを前脚でかきだしている場合、食器を嫌っている可能性があります。

 

・落ち着いて食べられない食事環境

人の出入りが激しい場所で食べる、多頭飼いで争うように食べるなども食欲低下の原因です。食事場所とトイレが近いのも大変嫌がります。極端に暑い、寒い食事場所も嫌がるでしょう。

 

意外に見落としがちなのが、「食べていると飼い主さんがいつもじっと見ている」です。ちゃんと食べているか心配になると、ついやってしまいますよね。やたらと声をかけてくるのもいやがるでしょう。

 

・猫がシニアになった

年を取ると、どうしても運動量が減るため食べる量は減っていきます。関節に負担がかかるため、平たい食器が床にあると首を下げて食べるのも辛くなるのです。

 

シニア猫は嗅覚が衰えるので、フードの香りもわかりにくくなって食欲が落ちます。「認知症(認知機能不全症候群)」でも食欲が落ちることもあります。

 

病気の可能性も考える

病気でも食欲は低下します。一見元気そうに見えても猫は体調不良を隠すので、飼い主さんはしっかり観察しましょう。病気でなくても、ひもなどの異物を食べた場合も食欲が落ちます。

 

次のような症状が見られたら、動物病院を早めに受診しましょう。

・なんとなく元気がない

・狭くて暗い場所から出てこない

・嘔吐や下痢をする

・血尿や頻尿がみられる

・尿が出ていないようだ

・口の周囲を触られることを嫌がる

 

また、丸一日食べないでいると、肝臓に脂肪が過剰に溜まって肝臓の機能が低下する「肝リピドーシス」になる恐れもあります。脂肪肝とも呼ばれ、猫特有の病気です。急いで受診しましょう。子猫の場合は8時間程度食べないようでしたら、受診してください。

 

ご飯を食べない猫への対策

病気以外での食欲不振対策を紹介します。いろいろ試しているのに食欲の低下が続くときは、必ず動物病院を受診してください。

 

・食器を変える

猫のひげが当たりにくい平らな食器に変更します。首を下げる必要がないように、高さのある猫専用の陶器の食器がおすすめです。

 

プラスチック製の食器はリーズナブルで軽いのですが、細かい傷がつきやすく汚れが取れきれないのが欠点です。できれば陶器がいいでしょう。

 

・食器をこまめに洗う

清潔を保つために、食器は小まめに洗いましょう。これだけでも食べるようになる場合があります。

 

・食事の環境を改善

静かで落ち着いた場所に移動します。大きな音がする洗濯機やテレビなどの家電からは離してください。多頭飼いの場合は、クレートに入れて別々に食べさせるのがおすすめです。

 

飼い主さんは、食事中じっと見たり声をかけたりしないようにしましょう。

 

・好みを探る

フードのサンプルなどを用意して、好みを探るのもいいでしょう。いくつか好きなブランドや素材のフードが見つかるはずです。それらをローテーションして与えると、飽きずに食べてくれます。

 

「子猫のころに食べたものが好き」という習性もあるので、その当時与えていたブランドのフードを与えるのも手です。フードの切り替えは、下痢をしないように時間をかけて行ってください。

 

・フードの与え方も一工夫

フードは温めてみましょう。猫は狩り直後、獲物の温もりが残った状態で食べるので、温めると喜んで食べる場合があります。フードの香りが立つので、嗅覚が衰えてきたシニア猫の食欲も刺激するでしょう。加熱するときはアツアツではなく、ほんのりと温かい程度にしてください。

 

フードが入るおもちゃなどにフードを入れて、遊びながら食べさせるのもおすすめです。狩猟本能が刺激されて、よく食べるようになるかもしれません。

 

まとめ

猫がご飯を食べないと心配ですよね。

フードが好みでなかったり、本当に飽きたりするほか、食器や食事の環境に不満がある場合もあります。

 

温めて与える、静かな場所で食べさせるなど対策を行ってください。食器を変えるだけで食べるようになる場合もあるので、食器の見直しも大切です。

 

病気が隠れている場合もあるので、食欲不振が続くときは必ず動物病院を受診してください。

猫の熱中症にご用心!かかったときの症状や予防や対策を解説

猫の熱中症にご用心!かかったときに症状や予防や対策を解説

目次
  1. 猫の熱中症の症状とは?
  2. もし熱中症になってしまったら?
  3. 猫の熱中症を防ぐポイントと注意点
  4. 熱中症対策の注意点
  5. まとめ

気温が上昇してきたら、猫の熱中症に十分注意しましょう。猫は、砂漠原産なので暑さには基本的に強い動物です。しかし室温の高い部屋に長時間いたり、水を飲めない時間があったりすると熱中症になる可能性があります。

熱中症は命にかかわる場合もある危険な状態です。飼い主さんは、猫が熱中症にならないための対策を行いましょう。

猫の熱中症の症状とは?

暑い環境で過ごした猫に次のような様子が見られたら、熱中症になったと考えられます。

・元気がない
・ぐったりしている
・食欲がない
・よだれをたらす
・落ち着かない
・もうろうとしている
・口を開けて呼吸している

犬と異なり、猫は口を開けて呼吸をしません。口を開けて呼吸をしているときは、体調が悪いので急いで受診してください。
・口の中や舌が赤い(症状が進むと紫色になることも)
・肉球や耳などが熱い
・嘔吐や下痢をする

そのほか、飼い主さんがちょっとでも変だ、いつもと違うと思ったら必ず受診してください。

もし熱中症になってしまったら?

すぐに動物病院に連絡し、猫の様子を伝えて受診してください。動物病院に行くまでにできる処置も行いましょう。ただし獣医師から指示があった場合は、そちらに従ってください。

涼しい場所に移動する

その場にエアコンがある場合は、すぐに付けて温度を下げます。ほかに涼しい部屋があれば、移動してください。

猫の体を冷やす

タオルでくるんだ保冷剤を、首の周りや足の付け根など太い血管が走っている部位に当てて冷やします。濡れタオルで体を包み、扇風機の風を当てるのもいい方法です。動物病院に行くときは、濡れタオルなどで体を冷やしながら連れて行きます。

意識があれば水を少しずつ飲ませる

水を飲みたそうにしていれば、少しずつ水を飲ませます。ウエットフードや液状のおやつなどで水分補給をしてもいいでしょう。ただし無理やり飲ませると、誤嚥の可能性があり危険です。また、意識がない場合は飲ませないようにします。

元気になっても受診をする

応急処置で一時は元気になったとしても、体にはダメージを受けている可能性があります。あとから体調不良になる場合もあるので、必ず受診しましょう。

猫の熱中症を防ぐポイントと注意点

猫が熱中症にならないためにも必ず飼い主さんが対策を行いましょう。

猫まかせにしない

猫は、家の中の涼しくて快適な場所を探して移動しています。だからといって猫まかせにしていては危険です。お気に入りの窓辺のベッドなどはどんなに暑くても移動しない猫もいますし、移動が苦痛なシニア猫もいます。

エアコンを適切に使う

エアコンで室温を28度程度まで下げます。ただし冷気は下にたまるので、人間は快適でも猫にとっては冷えすぎの場合もあるのです。サーキュレーターなどで空気を循環させるといいでしょう。

特に留守番中にケージなどで過ごす猫は、風の当たり方やケージ内の温度に十分気を配ってください。

窓には遮光カーテン、すだれやよしずをかける

遮光カーテンはしっかり日を遮ってくれます。直射日光が窓から差し込まないように、昔ながらのすだれやよしずをかけて置くのもおすすめです。電気代の節約にもなります。

冷えるマットなども設置しておく

冷えるマットやシートを、猫のお気に入りの場所に置いてあげましょう。凍らせたペットボトルをタオルに包んで置いておくのもおすすめです。万が一、停電などでエアコンが切れても体が冷やせるように留守番させるときは必ず用意してあげましょう。

部屋のドアは締め切らない

猫が自由に部屋を行き来できるように、普段はストッパーなどを置いてドアを締め切らないようにします。エアコンがもったいないと思うかもしれませんが、猫の閉じ込めトラブルなどの予防にもなります。

飲み水を複数置く

猫が好きなときにいつでもお水が飲めるように、水飲み場を増やします。通り道においておくと、「ついでに」飲む率が高くなるでしょう。万が一こぼしても脱水にならずにすみます。こまめに取り換えて新鮮なお水を入れてください。水をあまり飲まない子には、ウエットフードを与えます。

病後の猫、シニア猫は人間が移動させる

自分から動くのがつらい病後の猫やシニア猫は、飼い主さんが定期的に移動させてあげましょう。そのときは猫の体調も確認します。具合が悪そうだったら受診してください。

熱中症対策の注意点

猫は高いところに上ったり、思いがけない場所を歩いたりするのでリモコン置き場やお風呂の残り湯には十分注意しましょう。

エアコンのリモコンは猫の届かない場所に

リモコンを猫の届く場所に置いておくと、足などでスイッチを切ってしまう可能性があります。飼い主さんの留守中や就寝中にエアコンが切れてしまうと、真夏は室温が上昇して大変危険です。エアコンのリモコンは、引き出しの中に片付けるなど徹底してください。

お風呂の残り湯は捨てる

お風呂のお湯は捨ててください。お風呂場は涼しいので、ふたに乗って涼むのを好む猫もいます。しかし、飛び乗った拍子にふたがずれるなどトラブルが起きるかもしれません。残り湯に落ちると、猫がおぼれてしまい危険です。災害対策用にためている方は、お風呂場に猫が入れないようにしましょう。

まとめ

暑い環境には比較的強い猫も熱中症になる可能性があります。もし熱中症になった場合は、濡れタオルで体を冷やすなどの処置をして急いで動物病院に連絡して受診してください。気温が上昇する日は、エアコンを適切に使って涼しい環境を作りましょう。

猫を守れるのは飼い主さんだけです。熱中症にならないように十分注意してあげてください。

 

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気を付けたい猫の誤飲!ひもやビニール、布にご用心

気を付けたい猫の誤飲!ひもやビニール、布にご用心

目次
  1. 猫がひもやビニール袋を飲み込むと危険な理由
  2. 猫が誤飲する恐れがあるもの
  3. 猫が誤飲する理由
  4. 予防方法は?
  5. 誤飲したらどうする?
  6. 誤飲したときの症状
  7. 誤飲したかも?疑いがあるときも病院へ
  8. まとめ

猫の誤飲に注意しましょう。特に、ひもや糸、ビニールの切れ端、布切れなどは腸閉塞などを起こす恐れがあります。

今回は、食品以外で多い猫の誤飲トラブルと予防方法を紹介します。

猫がひもやビニール袋を飲み込むと危険な理由

消化されないまま胃を通過して、腸閉塞を起こす恐れがあります。ひもは腸を締め付け、アコーディオン状に縮めてしまうのです。場合によっては命にかかわります。

手術や内視鏡によって取り出す必要があり、猫にも飼い主さんにも大きな負担です。金属などはレントゲンに映りますが、ひもや布は写りません。そのため、バリウムや内視鏡などの大規模な検査も必要です。

猫が誤飲する恐れがあるもの

猫が誤飲しやすいものは、さまざま。代表的なものは次のとおりです。まさかと思うようなものでも飲み込む危険があるので注意しましょう。ここ最近は、マスクを手作りする飼い主さんが増えたため、ひもや糸を飲み込むケースもあるようです。

ひも、毛糸

例えば、買ったばかりの服にぶら下がっているタグや価格のひも、服のほころび、編み物の際にカットしたごく短い毛糸。これらはすべて誤飲の恐れがあります。

糸(裁縫用)

お裁縫をしている際に出た糸くずなど、縫い糸も危険です。

ヘアゴム

髪の毛を結ぶゴムは、猫が興味を抱きやすいので注意が必要です。

布製品

敷物やクッションなどをかじったりなめたりしているうちに、糸くずや布を飲み込みます。

ティッシュペーパー

ティッシュを出すのが好きな猫は要注意。じゃれているうちに飲み込んでしまいます。ウエットティッシュも同様です。

アクセサリーやチャーム

ゆらゆら揺れるピアスなどは、猫が興味を持ちます。小さいと、遊んでいるうちに飲み込んでしまいます。

ボタンやフリンジなど

ポーチやバッグなどについた飾りボタンやビーズ、小さなフリンジも危険です。

猫のおもちゃ

猫のおもちゃの羽飾りやひもなどは、夢中になって遊んでいるうちに外れてしまう恐れがあります。

針に通った糸で遊び、針ごと飲み込むケースもあります。

ビニール袋やラップ

ビニール袋をなめたがる猫、ビニール袋に入って遊びたがる猫は要注意。ビニール袋は破けたり裂けたりしやすく、飲み込むリスクも高めです。魚などを包んだラップなども、なめる恐れがあります。

ペットシーツ

トイレからはみ出たペットシーツに興味を持って、齧ってしまう猫もいます。

猫が誤飲する理由

遊びに夢中になっているうちに、飲み込んでしまうケースが多いようです。好奇心旺盛な子猫や若い猫に多く見られます。もちろん高齢の猫でも油断はできません。中には、目についたものはなんでも口に入れたがる猫もいます。

予防方法は?

徹底的に片付ける

猫のそばに危険なものは置かないようにします。ひもや糸などは放置しないで片付ける癖をつけましょう。猫が開けられない、しっかりしたふたつきのケースなどはおすすめです。家族全員で注意し合って、徹底的に片付けましょう。

おもちゃで遊ぶのは飼い主さんと一緒

飾りが付いた猫のおもちゃは、飼い主さんと遊ぶときだけにしましょう。留守番中は、フードが出てくるおもちゃなどがおすすめです。パーツが取れそうになったおもちゃは処分してください。

おもちゃ以外のグッズで遊ばせない

毛糸など、本来おもちゃではないもので遊ばせるのもやめましょう。

ほつれたら処置、または処分

クッション、カーテン、敷物など猫が遊んでほつれてきたら、糸くずなどをカットします。ボロボロで処置が困難な場合は、思い切って処分しましょう。

ストレスを発散させる

退屈でストレスが溜まると、目につくもので遊ぶ猫がいます。キャットタワーや隠れ家を設置したり、飼い主さんと遊んだりしてストレスを解消しましょう。

誤飲したらどうする?

すぐに動物病院に連絡、受診しまししょう。そして必ず獣医師の指示にしたがってください。自己判断で様子を見るのはやめましょう。

口の中にひもや糸が見えているからといって引っ張り出してはいけません。消化器が損傷する恐れがあります。お尻からひもが出ている場合も、引っ張らないでください。腸を傷める可能性があります。

飲み込んだものと同じものや、切れ端などがあれば動物病院に一緒に持って行きましょう。
食べ物以外を口に入れたがる猫は、行動専門の獣医師に相談してください。

誤飲したときの症状

次のような症状が多く見られます。
・嘔吐(おうと)
・吐こうとしても吐けない
・食欲不振

・じっとして元気がない
・苦しそうに見える

症状がなくても、飲み込んだ場合は動物病院を受診しましょう。

誤飲したかも?疑いがあるときも病院へ

留守中や飼い主さんが気付かないうちに、誤飲する可能性もあります。誤飲の疑いがあるケースは次のとおりです。
・部屋が荒れている
・ティッシュが散乱している
・アクセサリーがなくなっている、壊れている
・布製品のほつれがひどくなっている
・ヘアゴムが見当たらない
・裁縫箱を猫が触った形跡がある
・ボロボロのビニールが落ちている

「いつもと違う」と思ったときは誤飲を疑います。確証が得られなくても、念のため受診したほうがいいでしょう。

まとめ

猫にも誤飲はあります。ひもや糸は、腸閉塞や腸の損傷を起こしやすく大変危険です。小さなアクセサリーも、遊んでいるうちに飲み込む恐れがあるので注意しましょう。目についたものは口に入れたがる猫もいます。

猫が過ごす部屋は、ひもやビニール袋などを放置せずきれいに片付けましょう。部屋にある布製品に、ほつれなどが出たらすぐに処置をしてください。

誤飲した場合は、動物病院にすぐに連絡して獣医師の指示に従ってください。誤飲の確証が得られなくても、可能性がある場合は受診をおすすめします。

日頃から誤飲に注意をして、猫の命を守ってあげましょう。

 

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猫が狭い場所が好きなのはなぜ?習性を生かすコツと注意点

猫が狭い場所が好きなのはなぜ?習性を生かすコツと注意点

目次
  1. 狭いところが好きな理由
  2. 狭いところを環境に取り入れる
  3. 猫が狭い場所に入るときの注意点
  4. まとめ

猫は狭いところが好きです。猫の飼い主さんなら、紙袋や段ボールの中、押し入れやクローゼットなどに入り込む愛猫を見た経験があると思います。

実は、猫が狭い場所に入りたがる習性を生かすと、爪切りや診察も楽になるのです。しかし狭い場所に入りっぱなしは体調不良の可能性もあります。この記事では、猫が狭い場所が好きな理由と、習性を生かすコツや注意点を解説します。

狭いところが好きな理由

猫は狭いところに入ると安心します。単独行動をする猫ならではの理由です。

安全安心な狭いところ

猫にとって狭いところは、安全で安心できる場所なのです。邪魔も入らないので安心して眠れるのですね。

狭いところに入れば、外敵から襲われる可能性も少なくなります。猫はネズミなどを食べる動物である一方、大型肉食動物には襲われる動物でもあるのです。

単独行動をするため、自分だけで身を守る必要があります。体がすっぽりおさまる穴などに入って身を隠しつつ、外の様子を伺うのです。そして、異変があればすぐに逃げ出せる体勢を整えています。

室内で飼われている猫は、大型肉食動物に襲われる危険はありません。しかし見慣れないお客さんが来たときなどは、安全な狭い場所に入って自分の身を守るのですね。

隠れている獲物を探す「狩猟本能」

猫の祖先リビアヤマネコは、穴などの狭いところで暮らすネズミ類や昆虫などの生き物を襲っていました。そのため、穴のような狭い場所には「何か獲物がいるのかも?」と確認したくなるようです。勢いよく袋や箱に入って遊んでいる場合は「何かいる!」と思っている可能性があります。

狭いところを環境に取り入れる

狭い場所に入るのは、猫の習性です。猫が過ごす部屋には、箱やクレート、体がすっぽりおさまるベッドなどをいくつか置いてあげましょう。

このように、動物が持つ習性に合わせて環境を整えることを「環境エンリッチメント」といいます。環境エンリッチメントは動物が幸せに暮らすために欠かせません。

隠れる場所を作って安心

いつでも好きなときに狭い場所に入れる環境なら、猫は安心して暮らせます。段ボールやかご、ベッドなどを部屋のあちこちに置いてあげましょう。

中には、猫の好きな敷物を入れておきます。クレートやキャリーバッグなら、猫を入れたまま持ち出せるので通院や災害時の避難にも使えます。

猫は高い場所も好きなので、隠れ家付きのキャットタワーもおすすめです。見慣れないお客さんが来たときでも落ち着けるでしょう。

遊び場にも

段ボールの中におもちゃなどを隠して、猫の狩猟本能を刺激しましょう。転がすとフードが出てくるおもちゃなどは特に喜びます。室内で過ごす猫にとって、運動やストレス解消になるでしょう。

触るとガサガサ音がする紙袋もおすすめです。紙袋や段ボールをつなげてトンネルを作ると、猫はワクワクして遊ぶでしょう。

猫には狩猟本能があります。狩りや狩りのような体験ができないと、猫はストレスがたまってしまうのです。実際に狩りをさせるのは困難ですが、狭い場所やおもちゃを利用すると狩猟本能を満たせます。いたずらや過度のじゃれつきなど問題行動の予防にも役立つのでおすすめです。

通院や診察にも利用

多くの猫が苦手なのが動物病院。通院時はクレートやキャリーバッグに入れ、布などをかけて外が見えないようにします。診察時は、洗濯ネットや布袋に猫を入れるといいでしょう。

大きなバスタオルでくるむだけで落ち着く猫もいます。暴れて袋に入れるのが困難な際は試してみてください。

爪切りやお手入れのときも

体をバスタオルで包んで落ち着かせてから、前足だけ出せば爪切りも楽です。1人では大変なので、2人でやるとやりやすいでしょう。歯磨きや目薬をさす際も、バスタオルですっぽり包んでみてください。

猫が狭い場所に入るときの注意点

安全に暮らすためにも、次の点に注意してください。

無理やり入れない

猫を無理に箱やクレートやキャリーバッグに入れないでください。怖がって二度と入らなくなる可能性があります。猫の好きなようにさせましょう。入ってほしい場合は、おやつや好きなおもちゃを入れて誘ってみてください。

紐に注意

紙袋についた紐は必ず取り除いておきましょう。首が引っかかったり、紐を噛んで飲み込んだりする恐れがあります。糸がほつれた袋や敷物も危険です。ビニール袋を好む猫もいますが、誤飲の危険性があるので与えないようにしましょう。飲み込むと腸閉塞などの原因になるので、紐や糸、ビニールには十分注意してください。

押し入れの奥に行かない工夫を

押し入れが好きな猫もいますが、奥や天井などには行けないようにしておきましょう。震災や雷などで驚くと、どんどん奥に入り込んで出てこない場合もあります。避難をしなくてはいけないときに、猫を出すのに時間がかかる可能性もあるのです。

隠れたままのときは受診を

体調不良のとき、猫は安心できる場所で過ごしたがります。狭いところから出てこない、隠れたまま食事もとらない場合体調が悪い可能性があります。引っ張り出さずにトイレなど出てきたところを捕まえ、動物病院を受診しましょう。

まとめ

箱など狭いところに入りたがるのは、猫の習性です。猫が安心して暮らせるように、部屋には箱やクレートなど猫が入り込める狭い場所を用意してあげましょう。狭いところが好きな習性は、遊びに利用するとストレス解消にもなります。通院や受診、お手入れにも役立つので、取り入れてみましょう。

誤飲や事故を避けるためにも、紐やほつれた糸は必ず取り除いてください。狭い場所に入ってなかなか出てこない場合は、体調不良の場合もあります。動物病院を受診しましょう。

 

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困った猫の爪とぎ!壁やカーペット、家具でとぐのをやめさせるには?

困った猫の爪とぎ!壁やカーペット、家具でとぐのをやめさせるには?

目次
  1. 猫が爪をとぐ理由
  2. 壁やカーペット、家具での爪とぎをやめさせる対策
  3. まとめ

猫が壁やカーペット、家具で爪とぎをして困っていませんか?家がボロボロになってしまうのは困りますよね。賃貸住宅などでは、壁で爪とぎをされて悩んでいる飼い主さんもいるかもしれません。爪とぎを用意しているのに見向きもしないケースもあります。

そもそも猫はなぜ爪をとぐのでしょうか。爪とぎの理由や壁やカーペット、家具などで爪をとぐ行動を改善する方法を解説します。

猫が爪をとぐ理由

爪とぎはお手入れのためだけではありません。マーキングやストレス解消もあります。ちなみに猫がとぐのは、前足の爪だけです。

爪の手入れ

猫の爪は、たまねぎのように層になっています。外側の爪は古くなっていくので、取り除く必要があるのです。外にいる猫は、狩りなどのために木に上ったり、地面を走り回ったりしているうちに自然にはがれていきます。しかし室内飼いの猫は、屋外で狩りをする機会がないので爪とぎ用品が必要です。

マーキング

爪の間にはニオイを分泌する腺があり、爪をといで対象物に自分のニオイを付けて縄張りを主張します。ひっかいた傷を他の猫などに見せて、視覚的に自分の縄張りを主張する意味もあるようです。

不安やストレスの解消「転位行動」

不安を覚えたり、ストレスを感じたりしたとき、全く別の行動である爪とぎで自分の気持ちを落ち着かせます。人間のやけ食いやヤケ酒も、転位行動のひとつです。

体を伸ばしてストレッチ

猫はストレッチのためにも爪をとぎます。起き抜けに伸びをしながら爪をとぐ猫を見たことがあるのではないでしょうか。前足を伸ばしながら爪をといで、体も思い切り伸ばしています。

これらの理由からもわかるように、爪とぎは猫の本能です。爪とぎそのものをやめさせるのは困難でしょう。

壁やカーペット、家具での爪とぎをやめさせる対策

猫に「やめなさい」といっても爪とぎはやめさせられません。まずは猫の様子を観察して、ストレスがないかチェックしてください。さらに猫の好みにあった適切な爪とぎ用品を用意し、動かないようにしっかり固定します。

叱らない

猫が大切な家具で爪とぎをしていても、叱らないでください。大声を出したり、叩いたりするのも絶対にやめましょう。ストレスでますます爪をといでしまう可能性があります。爪とぎをしそうになったら、フードや遊びで猫の関心をそらしてみてください。

ストレスがないかチェック

多頭飼いなどでは、弱い猫が強い猫にいじめられるなどでストレスを感じているケースもあります。縄張り争いで、爪をといでいるかもしれません。窓の外にやってくる野良猫にストレスを感じる猫もいます。トイレが汚れていないか、落ち着いて食事ができるかなども確認しましょう。

キャットタワーを設置して、落ち着ける場所を作るのも大切です。フードを入れられるおもちゃを利用した遊びは、狩りの本能を満たすのでストレス解消になるでしょう。

爪をとがれて困る場所にはカバー

壁にはつるつるした素材のシートを貼っておきましょう。「猫の爪とぎ予防」として保護シートが販売されています。

爪とぎ用品の「素材」と「形状」

段ボールや麻縄、木、カーペット、綿など爪とぎ用品の素材には、猫それぞれ好みがあります。段ボールは多くの猫が好みますが、やわらかい綿タイプを好む猫もいます。いくつか置いて様子を見てみましょう。

形状も重要です。立ち上がってとぎたい猫もいれば、床と水平にとぎたい猫もいます。立ってとげるタイプ、床に置くタイプどちらも用意してあてましょう。体をしっかり伸ばしてとげる、十分な大きさがある爪とぎ用品を選んでください。

爪とぎ用品はしっかり固定

垂直に置く場合も、床に置く場合もしっかり固定してください。グラグラ動くと、猫は爪をとぎません。段ボールの爪とぎ用品をフローリングに置いているだけでは、滑ってしまうので猫はいやがるはずです。

爪とぎ用品を買ったらニオイ付け

いつも爪をといでいる場所に、新しい爪とぎ用品をこすりつけてニオイを付けます。直接こすりつけるのが難しい場合、布でこすって新しい爪とぎ用品に付けてもいいでしょう。

視覚で縄張りを主張する習性を利用し、新しい爪とぎ用品に猫の爪あとに似せた傷を付けておくのもおすすめです。

おすすめの爪とぎ用品置き場

縄張りを主張するために、猫は爪をとぎます。猫がいつも通る場所に爪とぎ用品を設置しましょう。ポイントは部屋のドアや出入り口、階段、廊下などです。

そのほか、猫が爪をといでしまう場所にも設置しておきます。壁や家具に爪とぎ用品を取り付けられない場合は、すぐ近くに置くのもいいでしょう。その場合、爪をとがれて困る場所には保護シートなどを貼っておいてください。

まとめ

爪の手入れやマーキング、ストレス解消、ストレッチなど、猫にとって爪とぎは本能です。そのため、爪とぎそのものをやめさせるのは不可能です。しかし家の壁や大切なカーペットでとがれるのは困ります。

不適切な場所で爪をとぐのは、ストレスなどのほか爪とぎ用品が不安定などの理由もあるかもしれません。ストレスがある場合は、環境を見直してストレスを解消します。猫の好みの素材や形状の爪とぎ用品を選び、しっかり固定してあげましょう。

 

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猫にブラッシングをしたい!少しずつ慣れさせるのがコツ

猫にブラッシングをしたい!少しずつ慣れさせるのがコツ

目次
  1. どうしてブラッシングが嫌い?
  2. 猫にとってのブラッシングの効果
  3. ブラシの種類
  4. ブラッシングに慣れさせる手順
  5. まとめ

愛猫にブラッシングしようとすると逃げられたり、威嚇されたりして困っていませんか? また、「猫は自分で毛をなめているからブラッシングは必要ない」と思っていませんか?

猫のブラッシングは、抜け毛を取り除き、毛玉を予防するためにも大切なケア。スキンシップとしても欠かせません。少しずつ慣れさせてお手入れしてあげましょう。この記事では、猫をブラッシングに慣れさせるコツを解説します。

どうしてブラッシングが嫌い?

道具としての「ブラシ」そのものや、人に触られることに慣れていないと猫はブラッシングを嫌がります。過去にブラッシングのために無理に押さえつけられた、痛い思いをした経験も原因になります。

母猫や兄弟猫と早く引き離されたなど、社会化が不足している猫はブラッシングをいやがる傾向が高めです。そのため、少しずつ慣れさせていく必要があります。

猫にとってのブラッシングの効果

ブラッシングは、猫にとってさまざまな効果があります。

抜け毛を取り除く

抜け毛を取り除き、飲み込むのを防ぐ効果があります。猫は自分の舌で毛づくろいをしていくうちに、どんどん抜け毛を飲み込んでしまうのです。抜け毛のほとんどは便と一緒に排泄されますが、吐き出す場合もあります。

しかし、力が弱った高齢の猫や病中病後の猫は排泄や掃き出しがうまくできません。そのため、毛玉がお腹で固まる「毛球症(もうきゅうしょう)」になる恐れがあります。

もつれを防ぐ

定期的なブラッシングは、毛がもつれるのを防ぎます。長毛種の猫は毛がもつれやすいので、ブラッシングに加えてコーミングも必要です。

血行をよくする

適切な力で皮膚に刺激を与えるので、血行がよくなります。

スキンシップに

抱っこしながらブラッシングするなど、飼い主さんとのスキンシップにもなります。触れ合ってお互い体温を感じると、猫も飼い主さんも心がリラックスするでしょう。

ブラシの種類

猫用ブラシは主に次の種類が販売されています。猫の毛や目的によって使い分けましょう。

コーム(くし)

長毛種の毛を整え、もつれを取り除きます。短毛種は仕上げに使いましょう。

スリッカーブラシ

先が針のように曲がった金属製のピンが並んだブラシです。長毛種の毛玉を取るのに向いています。先端が皮膚に当たると痛いので、使う際は注意が必要です。

ピンブラシ

金属製のピンの先が球形になったブラシです。長毛種の絡んだ毛をほぐしやすいでしょう。力を入れると毛が引っ張られてしまうのでそっとほぐすのがコツです。

ラバーブラシ

ラバー他、シリコンタイプもあります。抜け毛をごっそり取り除いてくれるブラシです。ほどよい柔らかさで、マッサージ効果もあります。手の感覚でブラシができるグローブタイプは、力加減を調節しやすいでしょう。

ブラッシングに慣れさせる手順

猫の好きなおやつとブラシを用意します。大きなブラシに慣れていない猫は歯ブラシから始めましょう。多くの猫が好む液状のおやつを利用すると便利です。

人触られることに慣れさせる

ブラッシングに恐怖心を抱かせないために、まず「人に触られる」ことに慣れさせます。この時点ではブラシは必要ありません。

飼い主さんは床に座って、猫の近くでおやつを見せます。近づいてきたら、おやつを食べさせながらそっと体を触ります。猫が膝の上に乗ってくれればベストです。

注意!
大声で呼ばず、静かに行ってください。騒ぐと驚いてしまうので気を付けましょう。

道具に慣れさせる

ブラシを猫の過ごす場所近くに置いておきます。猫がブラシに近づいて匂いを嗅いだり、顔を擦り付けたりしたらおやつを食べさせましょう。このときのブラシは、歯ブラシでも普通のブラシでもどちらでもかまいません。

なかなか来ない場合は、ブラシそのものにおやつを塗り付けておきましょう。猫の方から舐めにきます。決して無理にこちらから押し付けず、猫が興味を持つのを待ってください。

ブラッシングしてみる

猫がブラシに興味を持つようになったら、おやつを片方の手に持った状態で少しだけブラッシングしてみましょう。頭など、猫が好む場所から始めます。体全体をブラシする必要はありません。ブラッシングしたらおやつをあげてください。

少しずつブラッシング範囲を広げる

猫は、自分の舌が届かない頭、頬、顎周辺などをブラシしてもらうと喜びます。最初は顔周辺だけをブラッシングしましょう。

次の日は背中だけをブラッシング、その翌日は前脚だけをブラッシングと範囲を広げながら進めます。毛並みにそって、ブラッシングするのがコツです。

本物のブラシを使ってみる

歯ブラシに慣れたら、猫用ブラシを使ってみましょう。ブラシによっては力を入れると痛いものもあるので注意してください。

このサインが出たら中止

ブラッシング中に、耳が前後に動いたり、しっぽをパタンパタン揺らしたりしたら「もうやめて」のサインです。ブラッシングは中止しましょう。「嫌がればすぐ解放される」と誤った学習をさせないためにも、猫をすぐ自由にせず少し間を置いてから離すのがコツです。

ひどい毛玉ができたら動物病院へ

長毛種の猫など、毛玉ができているときは無理に引っ張ると痛い思いをさせてしまいます。動物病院やトリミングサロンに連れて行きましょう。

まとめ

猫のブラッシングは抜け毛を取り除き、お腹に毛玉が溜まるのを防ぐ効果があります。血行もよくなり、飼い主さんとのスキンシップにも役立つでしょう。

猫をブラッシングに慣れさせるには、少しずつ進めるのがコツです。最初は歯ブラシでかまいません。おやつも上手に利用しながらブラッシング大好き猫にしましょう。

 

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知っておきたい!猫の食性と栄養学

知っておきたい!猫の食性と栄養学

目次
  1. 猫の食性って?犬とは違う?
  2. 猫の食性を生かしたフードの与え方
  3. まとめ

猫はどのような食性の動物でしょうか?必要とする栄養素は、人や犬と異なるのでしょうか?今回は猫の食性や栄養学について解説します。フード選びや与えるときの参考にしてください。

猫の食性って?犬とは違う?

食性とは、動物たちが食べ物を摂取する習性を意味します。食べるときの行動や、どのようなものを食べるかのなどを表すものです。では、猫はどのような食性なのでしょうか?

猫は完全肉食動物

猫は、「完全肉食動物」です。実は、犬も猫も同じ「食肉目」に属するのですが、犬は肉が多めの雑食。そのため肉や魚だけでなく、パンや野菜なども喜んで食べるのですね。野菜を食べる猫もたまにいますが、ほとんどの場合肉や魚を好むのではないでしょうか。

そのため犬と猫では、消化管の構造も異なります。小腸の長さを比べると、猫の小腸は犬の半分しかありません。

必要な栄養も犬と異なる

肉食の猫にとって、タンパク質を取ることは大変重要です。食事などから摂る必要がある「必須アミノ酸」は猫の場合は11種。ロイシン・イソロイシン・アルギニン・ヒスチジン・リジン・メチオニン・トリプトファン・フェニルアラニン・スレオニン・バリン・タウリンです。

タウリンが不足すると、目や心臓に影響が出てしまいます。キャットフードには適切な量のタウリンが配合されていますが、ドッグフードには配合されていません。「猫にドッグフードを与えないで」と言われるのは、このためです。もちろん、犬にキャットフードを与えるのもよくありません。

猫は動物タンパクのほかに、ビタミンAやナイアシンも多く必要とする動物です。雑食性の人間や犬は、緑黄色野菜に含まれるカロチンをビタミンAに体内で転換することができますが猫はできません。そのためビタミンAそのものを食べ物から取る必要があるのです。ただし、キャットフードをきちんと食べていれば不足したり過剰になったりする心配はありません。

猫は夕方と明け方に活動するハンター

猫は1匹で狩りをする動物です。獲物は主に、小さなネズミ類、小鳥、ウサギ、は虫類や昆虫。狩って、すぐその場で食べます。

小さなネズミや鳥から摂れるカロリーは約30キロカロリー。体重4キロの猫の場合、必要なカロリーは約320キロカロリーなので1日10回は狩りをする必要があります。セミなどの小さな昆虫なら、もっと頻回に狩らなくてはいけません。

ドライフードを置き餌しておくと、少しずつ食べるのは猫の特徴といえるでしょう。胃も小さいため、一度にたくさん食べることができません。

お母さん猫に教えてもらった味が好き

猫は、子猫時代にお母さん猫に食べさせてもらった味を好み、いつまでも覚えています。お母さん猫が狩ってきたネズミや小鳥などの獲物を食べさせれば、子猫はネズミや小鳥の味が好きになります。

お母さん猫が野良猫なら、獲物だけでなく残飯も持ってくるでしょう。唐揚げをよく持って帰れば、唐揚げの味を覚えるのです。人間に育てられた子猫は、そのときに食べたキャットフードの味が好きになります。

猫の食性を生かしたフードの与え方

猫の食性を生かしてフードを与えてみましょう。猫のストレスも軽減されるようになります。問題行動などトラブルが起きたときにも役立つので、試してみてください。

フードは総合栄養食を選ぶ

猫のご飯は、総合栄養食と表記されたキャットフードを選びます。総合栄養食のキャットフードは、猫の健康に配慮した栄養バランスになっています。栄養素の過不足の心配がありません。

ドライフードで狩りの疑似体験

フードを仕込むことができるおもちゃを利用して、猫に狩りの気分を味わってもらいましょう。おもちゃは複数用意します。それぞれにドライフードを少量入れ、部屋のあちこちに隠すだけです。

1日に与えるフードの量を計算して入れれば、太る心配もありません。わざわざおもちゃを買わなくても、穴を開けたペットボトルでも代用できます。

本来なら1日に何度も狩りをする猫。ねだればフードが出てくる、またはいつもフードが置いてある状態は少々退屈です。留守番をしている猫なら、なおさら刺激が少ないでしょう。フードを入れたおもちゃをあちこちに置くだけで、狩りをしたい気分が満たされてストレス解消になります。

ウエットフードで水分補給

ウエットフードは、水をあまり飲まない猫の水分補給に適しています。ネズミなどの獲物は、体の約60%が水分です。ウエットフードは獲物の食感にも似ているので、嗜好性も高く喜んで食べるでしょう。ほんの少し温めると、食いつきもよくなります。

レトルトパウチや缶詰入りなので、開封前なら保存にも適しています。水が貴重になる災害時の水分補給にもなるので、ストックしておくと安心です。

子猫時代にいろいろな味を経験

いろいろな味を経験しておくと、大人の猫になってからが楽です。災害、入院、病気などでフードが変わっても、すんなり受け入れてくれる可能性が高まります。

子猫を飼っている方は、さまざまなフードを今のうちに経験させておきましょう。ドライフードもウエットフードもどちらも経験させます。フードはいきなり切り替えるとお腹を壊すので、ほんの少しずつにしてください。

まとめ

完全肉食動物であり、ハンターでもある猫。必要とする栄養がバランスよく配合された、キャットフードを食べさせることは猫の健康維持に欠かせません。

また、1日に何度も狩りをする習性にあったドライフードの与え方をすることで、ストレス解消にもなります。ウエットフードは水分補給になるので、水を飲まないときなどに活用しましょう。

猫の食性や栄養学に合わせて、フード選びや与え方を工夫してみてください。

 

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猫の頭突きにはどんな意味がある?

猫の頭突きにはどんな意味がある?

目次
  1. 猫の頭突きとは
  2. 頭突きされたらどうすればいい?
  3. まとめ

猫は、飼い主さんの足や、ほかの猫に頭突きをします。何度も頭突きしてくると思えば、あっさりとコツンで終わってしまうときもあるのが不思議ですね。飼い主さんが外出から帰ると、丹念に頭突きをして体を摺り寄せてくることもあります。

また生き物だけでなく、家具や荷物にも、一生懸命頭突きをします。猫の頭突きにはどのような意味があるのでしょうか?猫の頭突きの意味や、注意点を解説します。

猫の頭突きとは

猫の頭突きには、愛情表現や要求、挨拶のほかに、自分のニオイを付けるマーキングの意味があります。そのため、飼い主さんにしてくることもあれば、ほかの猫や同居中の犬にすることもあるのです。家具などに、自分のニオイをこすりつけるための頭突きもあります。

愛情表現の頭突き

飼い主さんへの愛情表現としての頭突きです。「好きです、大切です」という気持ちが込められています。もし保護した猫が頭突きをしてくるようになったら、飼い主さんに心を許した証拠です。

このとき、しっぽがぴんと立てていたり、喉をゴロゴロ鳴らしたりしていたら、飼い主さんに甘えたい気持ちも込められているでしょう。

よく慣れている猫では、飼い主さんから頭突きをすると、頭突きを返してくれることもあります。お互い「大好き」といっているのですね。

愛情表現の頭突きは、猫同士でも見られます。多頭飼いの飼い主さんは、仲のいい猫同士が頭突きをしあっているのを見たことがありませんか?頭突きを丹念にしている猫同士は、親和性が高く、相性がいいと言えます。

要求の意味

鳴きながらしつこく頭突きをしてくる場合は「おなかすいた」「もっと遊んで」「トイレを掃除して」など、飼い主さんへの要求が考えられます。

猫は要求が通るまであきらめず、何度も頭突きをしてくるでしょう。特にご飯の要求のときは、足にまとわりついて頭突きをすることもあります。

ひんぱんにしつこく頭突きをされる場合は、何か満たされていないことがあるのか環境を確認してみましょう。例えば「かまってほしい」「ストレスがある」などの要求がある可能性があります。

挨拶

挨拶の頭突きもあります。飼い主さんへの朝の軽い頭突きは「おはよう」の意味と考えられます。外で猫同士が、軽く頭をくっつけているのは「どう、元気?」と挨拶をしているのかもしれません。頭を付けて挨拶するのは親しい証拠で、仲の悪い猫同士では見られません。

敬意の気持ちの頭突き

立場が弱い猫から、強い猫への敬意の頭突きもあります。例えば、めす猫からおす猫、子猫から母猫、新しく来た猫から先住猫などです。先に住んでいた犬など、猫以外の動物に対しても頭突きをすることがあります。

「マーキング」ニオイ付け

猫の耳の下や頬周辺には、ニオイのあるフェロモンの分泌腺があります。猫は縄張り意識が強いため、頭突きでニオイを付けているのです。頭突きをしてそのまま顔を擦り付けてくるときは、ニオイ付けだと考えていいでしょう。

飼い主さんが外出から帰ったときやお風呂上りに、やたらと頭突きをしてくる場合は、甘えや要求よりもニオイを付けたがっているのかもしれません。自分のニオイを付けて安心する意味もありますし、「私のもの」と主張の意味もあります。もちろん、愛情のある相手にしかしない行為です。

ほかにも家具やキャットタワー、飼い主さんの荷物などにもニオイを付けます。この場合も、自分のニオイを付けることで安心しているのです。愛猫が、どのようなものにニオイを付けているのか観察するのも楽しいですね。

頭突きされたらどうすればいい?

頭突きは猫の愛情表現です。お返しにやさしく撫でてあげると喜ぶでしょう。あごの下など、猫が気持ちよい場所を撫でると猫もうっとりします。このとき、声をかけたり、名前を呼んだりすると絆も深まります。

咬まれないように注意

しかしあまりにしつこく撫でるのは要注意です。撫でていて、いきなりガブリと咬む行為には、「いいかげんにしろしつこいぞ」の意思表示が考えられます。

撫でている最中に、猫がしっぽをパタンパタンと振り出したら「もういらない」のサインです。咬まれる前に、撫でるのをやめましょう。

咬まれたらどうする?

咬まれても反応せずに、離れるのが正解です。叱る、怒鳴るなどは猫との信頼関係が崩れる原因になるのでやめましょう。大騒ぎするのも禁物です。

子猫や活発な猫では、撫でられているうちに興奮して噛んでくる場合もあります。かわいいからといって、騒いだり、手をひらひらさせたりすると、ますます興奮するため注意が必要です。

狩猟本能が刺激され、咬む癖がつくかもしれません。ひとり遊びができるおもちゃなどで、ストレス解消をしてあげましょう。

まとめ

猫の頭突きには、愛情表現や要求、挨拶、敬意のほかに、ニオイ付けの意味があります。いずれにしても、飼い主さんへの親しみを込めて頭突きをしているのには間違いがありません。

しかししつこい頭突きには要求もあります。たびたびしつこく頭突きをしてくるときは、何か不満がないか確認してみましょう。日頃から、愛猫の頭突きを観察してみてください。

 

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猫は完全室内飼いに!安全・快適に暮らすには?

猫は完全室内飼いに!安全・快適に暮らすには?

目次
  1. 室内飼いのメリット「危険から守る」
  2. 室内飼いのデメリット
  3. 室内で猫を満足させるには
  4. まとめ

猫を完全室内飼いにしていますか?「お散歩に出るから」「元野良だから」と、半外飼いの方もいるかもしれません。「外に出たがるのに、出さないのはかわいそう」と思う方もいます。
しかし、室内で飼うことはたくさんのメリットがあります。猫が安心して暮らせる室内飼いについてデメリットと対策も含めて解説します。

室内飼いのメリット「危険から守る」

外は猫にとって危険なことがたくさんあります。交通事故や感染症、猫同士のけんかによるケガもあります。

交通事故に遭わない

室内で過ごせば、当然交通事故に遭うリスクはほぼなくなります。猫が交通事故に遭いやすいのは、車が来てもフリーズしてしまい、来た道を引き返さない習性があるためです。春先などは発情で興奮した猫が、飛び出して事故に遭うこともあります。
「沖縄タイムス」2016年4月12日付の報道によると、2015年度に沖縄県内で交通事故によって死んだ猫はなんと2,684件。1日あたり7匹の猫が交通事故で死んだことになるのです。命に別状がなくても、交通事故に遭えばなんらかの傷を負ってしまうリスクは高いと言えるでしょう。

感染症にかかるリスクが減る

室内は、感染症にかかるリスクも減らすことが可能です。外に出ると、ウイルスや細菌感染する機会がどうしても増えてしまいます。感染症にかかった野良猫と接触することもあるでしょう。
予防注射をしていれば、もし感染しても軽く済むことがほとんどです。しかし未接種の場合は、命を落とす危険性もあります。多頭飼いの場合は、ウイルスを持って帰った猫から他の猫が感染することもあるかもしれません。

ノミ・ダニに刺されにくい

家の中にいれば、ノミやダニに寄生されにくくなるのもメリット。ノミもダニも人間を刺します。特にマダニは、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)など命に関わる病気を媒介するので注意が必要です。

体が汚れない

砂ほこりや泥汚れなど、外に出る猫は体が汚れがち。そのたびにシャンプーが必要になり、シャンプー嫌いな猫は大変です。家の中で過ごせば、汚れはあまりつきません。

猫同士のけんかや他の動物とのトラブルを避けられる

他の猫とのトラブルやけんかがなくなります。外に出れば、野良猫に遭遇することは避けられません。テリトリーに入れば、怒られて傷を負ってしまう可能性も高くなります。もし、相手の猫が、感染症にかかっていた場合移ってしまうかもしれません。
けんかまで至らなくても、追いかけられて、逃げているうちに迷子になったというリスクもなくなります。他にも放し飼いの犬や、野生動物に襲われる危険から身を守れます。

虐待や連れ去りのリスクがなくなる

残念ながら、動物を虐待する人はいます。室内にいれば、虐待をする人に遭遇する危険はありません。野良猫と勘違いされて、連れ去られるリスクもなくなります。

予定外の繁殖リスクがなくなる

家にいれば、他の猫と交尾する機会はありません。去勢や避妊をしない状態で、外に出した場合、繁殖してしまう確率が高くなります。お家の猫がオスならば野良の子猫を増やすことになり、メスならば子猫を家で飼うか、もらい手を探すことになるでしょう。妊娠・出産でメスの体にダメージを負うかもしれません。

ご近所への迷惑がなくなる

隣のおうちの庭で排泄をした、植木鉢を倒したなどご近所トラブルもなくなります。猫が苦手な方はいるので、考慮することは大切です。室内飼いなら家の中で排泄するので、そういった心配もなくなります。

室内飼いのデメリット

室内で飼うからといって、すべての危険から猫を守れるわけではありません。そしてデメリットもあります。少しでも安全に快適に過ごせるようにしましょう。
身のこなしがしなやかで身軽な猫。家具に飛び乗ったり、隙間に入り込んだりすることで、思いがけないケガをしてしまうことも。好奇心旺盛で、危険なものを口に入れるリスクは室内の方が高いかもしれません。よくあるリスクをご紹介します。

押し入れやクローゼットに入る

押し入れ、クローゼットなど狭い場所に入るのが大好きな猫がいます。飼い主さんが開けた隙に入り、猫が入ったのを築かないまま飼い主さんが扉を閉めてしまう、というトラブルも。特に夏は熱中症になるリスクが高まり危険です。そのほか洗濯機に入っていたのに気づかなかった、などの事例もあります。

お風呂の残り湯

冬は暖かく、夏は涼しいせいか、お風呂場で過ごすこと好きな猫がいます。特に、ほんのり温かい残り湯があると、温もりを求めてふたに乗る猫もいるでしょう。万が一、猫が落ちてしまった場合、最悪の場合おぼれてしまいます。お湯はすぐ捨てるか、ドアを閉めて入れないようにしておきます。

誤食誤飲リスクが高まる

室内には、猫にとって危険なものが意外と多くあり、誤飲誤食のリスクが高まります。「荷造りのビニール紐にじゃれていて、飲み込んでしまった」「床に落ちていた人間の薬で遊んでいて飲み込んでしまった」など思いがけないトラブルに発展する可能性も。きちんと片付ける癖をしっかり付けておきましょう。

室内で猫を満足させるには

今まで時々外にお出かけしていたのに、突然家の中だけで過ごすとなれば、ストレスを感じる猫もいます。室内でも楽しく過ごせる工夫も必要です。

遊べる場所とくつろぐ場所

キャットタワーを新しく置いたり、猫が安心してくつろげる場所を作ったりしましょう。ハンモックを付ける、外を眺められるスペースを作るのもいいでしょう。
転がすとフードが出てくるおもちゃを用意して、狩猟本能を刺激すると退屈も解消されるのでおすすめです。

触れ合う時間を増やす

猫と触れ合い時間を、今まで以上に増やします。猫じゃらしで遊ぶ、マッサージをするなど絆を深めましょう。

トイレをもっと快適に

外に出ていた猫は、外出先で排泄していた可能性があります。おそらく快適な排泄場所だったことが予想されます。室内でも気持ちよく排泄できるトイレを設置しましょう。大きめ(猫の体長1.5倍がめやす)のトイレ、好みの砂を用意します。小まめに掃除して清潔を保つことが大切です。

まとめ

今まで外に気ままに出ていた猫は、室内飼いに不満を覚えるかもしれません。しかし猫の室内飼いはメリットがたくさんあります。特に不慮の事故に遭うリスクが減ることは重要です。家の中でも猫が満足できる環境を作って、室内飼いに変更していきましょう。

 

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猫に薬を飲ませるコツとは?

猫に薬を飲ませるコツとは?

目次
  1. あらかじめ準備しておきたいもの
  2. 薬を与えるときの注意点
  3. 薬の飲ませ方
  4. うまくいかないときは動物病院に相談を

猫に薬を飲ませるのに苦労していませんか?フードに混ぜてもそこだけ残す、口に入れたのに吐き出すこともありますよね。薬を出しただけで、キャットタワーや押し入れなどに逃げてしまう子もいるかもしれません。

しかし体調不良の際は、薬の服用は重要です。今回は猫に薬を飲ませることがなかなかうまくいかない飼い主さんへコツを解説します。

あらかじめ準備しておきたいもの

薬を飲ませる前に、いくつか準備をしておきましょう。

大きなバスタオルや袋を用意する

抱きかかえると暴れる猫や怖がる猫は、大きめのバスタオルで身体をすっぽりくるんであげると落ち着きやすくなります。洗濯ネットや、クッションカバーなどでも代用できます。

とっておきのおやつやフードを用意しておく

猫が大好きなおやつやフードがあると飲ませやすくなります。投薬用の液状おやつもあるので動物病院に相談してみましょう。

シリンジ

液体の注入に用いる注射器のようなスポイトがあると、少量水を飲ませたり、粉薬を溶いた水を飲ませるに便利です。シリンジを手で握り、親指で押す方が力を調節しやすいです。お水を入れて静かに押し出す練習をしておいてください。

薬を与えるときの注意点

できれば2人で行う

1人が猫を保定する、1人が薬を飲ませるというように役割を分担する方がうまくいきます。

身構えない

「絶対薬を飲ませよう」と気合を入れすぎたり、「飲んでくれなかったらどうしよう」と心配しすぎたりすると、猫に「いつもと違う」と警戒されてしまい逆効果です。普段と変わらない態度でいましょう。

うまくいかなくても怒らない

薬を嫌がったり吐き出したりしても、怒鳴ったり、叩いたりしないでください。大騒ぎするのもやめましょう。「いやなこと」の印象が強くなり、今後薬を飲んでくれなくなる可能性もあります。飼い主さんとの信頼関係も崩れてしまうかもしれません。

薬の飲ませ方

錠剤やカプセル

フードにくるむ
猫の好きなウエットフードでくるんで与えてみてください。ドライフードをふやかしたなかに埋め込んでもいいでしょう。

錠剤はピルカッターなどで細かく砕くとくるみやすく、飲みやすくなります。しかし砕くと苦味がでる薬もあるので、動物病院であらかじめ確認しておきましょう。

カプセルは胃や腸で溶けることを計算して処方されることがあります。カプセルを開けて、勝手に中身を出さないでください。

投薬専用おやつを使う
薬を入れる穴があいている、投薬専用のおやつを使うのもいい方法です。わざわざウエットフードに埋め込む手間も省けますし、猫の好きなチキン味や魚味がついているので飲ませやすいでしょう。投薬専用の液状おやつもおすすめです。どちらも動物病院に販売されているので、相談してみてください。

そのまま飲ませる
食欲不振でおやつやフードの効果がない場合は、そのままお薬を飲ませましょう。
まずは利き腕でない方の手で猫の頬骨を保定し、斜め上を向かせます。このときギュッと力を入れてつかまないように注意してください。

上を向くとそのまま猫は口を開けてくれるので、利き手で喉の奥に薬を入れます。薬を投げ込まないように注意してください。

そっと顔を戻しながら喉をやさしくなでて、飲み込むのを確認します。猫が鼻をなめたら、飲み込んだと考えていいでしょう。鼻をなめない場合は、ウエットフードなどを少しだけ鼻に塗ってみてください。なめると同時に薬も飲みこんでくれます。

あとでお水を飲ませる
「薬を飲み込んだら終わり」ではなく、小さじ一杯(約5ml)程度のお水を飲ませてあげましょう。薬が喉や食道に張り付いていることがあるのと、胃に薬が届くまで時間がかかるためです。シリンジで、犬歯(一番尖った大きな歯)の後ろにあるすきまから少しずつ入れてあげます。

粉薬の飲ませ方

こぼさないように気を付けて取り扱ってください。

粉薬はお水や液体おやつに溶く
粉薬をそのまま猫のほっぺたの内側に入れ、外側から軽く指でもみこみ唾液と混ぜて飲ませる方法がシンプルですが、これはなかなか大変です。

粉薬は少量のお水に溶き、シリンジを使って服用させる方法がおすすめです。ただし溶く水の量が多いと、猫が飲み切れない可能性があるので注意が必要です。お水を飲ませる場合と同様、勢いよくシリンジを押し出さないように気を付けてください。

苦味がない粉薬なら、ウエットフードや液状タイプのおやつに混ぜてもいいでしょう。苦味があると、味の変化に気付いてしまう可能性があるので気を付けてください。また猫がお腹いっぱいだと、食べきれずに残してしまうかもしれません。

食後に服用という指示がない限り、空腹時を狙うと薬ごと食べきってくれる可能性が高くなります。もし食後に飲ませなくてはいけない場合は、フードの量をちょっと少なめに調整してください。

液体の薬の飲ませ方

お水やお水に粉薬を溶いたときと同様に、犬歯の後ろにあるすき間から少しずつ飲ませます。シリンジで飲ませるときは、猫の顔を心もち上に向かせると飲ませやすくなりますし、猫も飲みやすいようです。

うまくいかないときは動物病院に相談を

猫によってどうしても薬を飲んでくれず、暴れまわったり、パニックになったりすることもあります。飼い主さんも指を噛まれる危険があるので、無理やり押さえつけるのはやめましょう。

まずは動物病院に早めに相談することが大切です。他の薬に変えてもらったり、うまく飲ませる方法を教えてもらいましょう。

 

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