2018年05月

日本人だけ?猫が魚を好物だと思っているのは!

日本人だけ?猫が魚を好物だと思っているのは!
 
某長寿人気アニメの主題歌でも「お魚くわえたドラネコ~」と歌われていますし、誰もが猫の大好物は魚であると信じています。
 
でも、少し考えてみてください。
トラやライオンなどネコ科の動物は魚を好物としているでしょうか?
 
実は陸に住む猫が魚を食べるのはイルカがチキンを食べるのと同じほど不自然なことなのです。
猫はれっきとした肉食動物です。
では、なぜ日本の猫は魚を食べるようになったのでしょうか?

魚を食べるようになったいきさつ

猫は奈良時代にネズミを捕るために日本に持ち込まれるようになったと考えられています。やがて猫は愛玩動物として可愛がられるようになるうちに、鰹節など飼い主の食べ物のおこぼれにもあずかるようになっていったようです。江戸時代には鰹節と猫がモチーフになった浮世絵も数多く描かれています。
 
日本が仏教を取り入れるようになってから、獣の肉を表立って食べない習慣ができてしまいました。猫は人間の食べるものからちょうだいしていましたから、当然魚を食べる機会が多くなり、それを好むようになったと考えられています。
 
海で囲まれた島国日本は海の幸である魚が豊富に獲れたので日本人の動物性たんぱく質の源は魚でした。日本人が肉を日常生活で食べるようになったのは明治時代からといわれています。日本は漁港が多く、そこで暮らす猫たちは魚を喜んで食べている光景を見る機会が多かったので、猫は魚が好きというイメージができあがってしまいました。日本の食文化が猫の食生活にも影響を及ぼすようになったんですね。
 

魚ばかり食べているとどうなるの?

本来猫は肉食で生肉を内臓ごと食べて栄養を満たすことができる体の造りです。
猫が魚ばかり食べていると不飽和脂肪酸を過剰摂取することになり黄色脂肪症を引き起こすことがあります。特にサンマやサバなどの青魚に注意してください。
 
生の魚にはチアミナーゼと呼ばれる酵素が含まれ、ビタミンB1を破壊し、ビタミンB1欠乏症の原因になることがあります。また、生の魚には寄生虫がいることが多いです。
 

猫に魚を与える場合の注意点

魚を全く与えてはいけないわけではありません。猫は魚が好物ではないという事実に驚かれたかもしれませんが、嫌いなわけではありません。猫は生後3か月までに食べたものを「おふくろの味」として好んで食べる傾向があるため、当然日本では魚を好む猫が多くいても不思議ではないでしょう。
 
・青魚を避け、白身の魚にする
・しっかり火通す
・人間の味の付いたおかず、鰹節など塩分の取り過ぎに注意する
・主食にするのではなく、トッピングやおやつとして適量を与える
 

猫が最も好きな魚とは?

世界でも魚が好きな猫は少数派でしょうし、外国には魚を食べたことのない猫もたくさんいます。研究家によると魚を食べ慣れていない猫でも「アジ」は美味しいと感じていると思って間違いないそうです。味がいいから「アジ」という名前の由来があるほどです。
 
猫が好きな肉ランキング第一位はなんと「ヒツジ」。続いてウシ、ウマ、ブタ、トリ、そして魚という順位です。(1997年動物行動学者ボードローによる実験結果)
残念ながら魚は6位。つまり世界的には猫に魚を与える日本人が珍しいということです。
 
カツオやマグロなど魚を素材にしたキャットフードは大丈夫なのかしら?と心配になった方もいらっしゃるかもしれませんね。総合栄養食としてバランスが取れていますので安心して与えることができます。
 
 

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