猫のデンタルケアで歯周病予防を!

猫のデンタルケアで歯周病予防を!

愛猫のデンタルケア、できていますか?かなり苦戦している方が多いのではないでしょうか。猫にも歯周病があります。歯周病を放っておくと、口の中はもちろん全身の病気の原因となる危険が高くなります。お口が気になる愛猫はまずは動物病院に行きましょう。トラブルのない愛猫も、今日からさっそくデンタルケアを始めましょう。

歯周病とは

人間の病気というイメージが強い歯周病ですが、猫も犬もかかります。特に猫は歯周病になりやすいと言われ、3歳を過ぎるとかなり多くの猫が歯周病になりかけています。

歯周病は歯垢や歯石についた細菌が増殖することで、歯周組織や歯肉に炎症が生じます。歯の汚れのほかにも、感染症や慢性の病気にかかって免疫が低下している猫は、歯周病になりやすいようです。

歯周病のトラブルは口の中にとどまりません。血流にのって細菌が全身にいってしまうことがあります。そうなると、肝臓や腎臓、心臓にまで悪影響を及ぼし、重い病気の原因になることも。愛猫のためにも次のような症状が見られたら、まずは動物病院に連れて行きましょう。

口臭・よだれに注意

歯周病などトラブルが起こっているサインとしてわかりやすいのが、「口臭」です。口の中に痛みがある場合、よだれも出やすくなります。口の周りが汚れている、濡れているというときは要注意です。ベッドがよだれで濡れていることもあります。

歯がグラグラしている

歯周病が進行すると、歯周の組織が弱って歯をしっかり支えられなくなります。

食欲がない

歯周病が進行することで、痛みが生じると食欲がなくなりがちです。また食欲がある場合でも、ドライフードが噛めなくなってうまく食べられないこともあります。ふやかすかウエットフードを食べさせてあげましょう。

くしゃみや鼻水も?

意外ですが、くしゃみや鼻水も歯周病の症状として出ることがあります。鼻の中まで炎症が広がるためです。

歯みがきをしよう

「早く磨かなくては」とあせってしまうかもしれませんが、一度嫌がられてしまうとなかなか大変です。歯ブラシを見たとたん、高いところに逃げられたり、噛まれたりしてしまうかもしれません。焦らずに少しずつ進めて行きましょう。

まずはお口のタッチから

もともと口を触られるのが嫌いな猫も多いかもしれません。やさしく一瞬タッチしてすぐに終わらせます。あまり嫌がらなければ、ちょっとだけ唇をめくってみましょう。

おいしいウエットフードやおやつをつかう

とっておきの愛猫の大好きなおやつを利用すると、やりやすいでしょう。そのおやつを与えるのは歯みがきタイムと決めておくと、がんばってくれる可能性も高くなります。

触っても抵抗しなくなったら

次は愛猫の歯や歯ぐきを触ってみましょう。指にウエットフードや液状のおやつを塗っておくと、あまり抵抗しません。猫用のおいしい味がする歯みがき粉を利用するのもおすすめです。このとき、指を噛まれないように十分注意してください。嫌がるそぶりを見せたら、すぐにストップします。

いつも歯ブラシを置いておく

愛猫の歯ブラシを、いつも目に付くところに置いておきましょう。いきなり歯ブラシを見せるよりも抵抗が減らすことができます。匂いを嗅いだり、触ったりしていたら、やさしくほめてあげましょう。

歯を触れるようになったら

指で歯を触れるようになったら、歯ブラシを一瞬歯に当てます。くれぐれもゴシゴシこすらないようにしてください。歯ブラシにおいしい味のものをつけておくといいでしょう。

犬歯(尖った大きな歯)が一番当てやすいので、抵抗しないようなら少しだけ磨いててみてください。歯と歯茎の間に汚れが付きやすいので、ちょっとこすってみます。嫌がったらすぐにやめましょう。

奥歯は汚れが溜まりやすい部分です。もしここまで順調に来たら、奥歯も当てるところから始めて、ちょっとずつ磨いてみましょう。

どうしてもだめならガーゼやスプレーを

ただし、どうしてもやらせてくれない愛猫もいるでしょう。激しく暴れると危険なので無理は禁物です。猫用の歯を拭くガーゼを使って、少しでも汚れを落としてあげましょう。それでもダメな場合は、液体歯みがきやスプレーなどを使います。使い方がわからない、不安だという場合は、動物病院を受診しましょう。

スケーラーは使わない

スケーラーは使わないでください。歯垢や歯石取り用に、スケーラー(先端がとがったステンレス製の歯のお手入れ道具)が販売されています。スケーラーはとがっているため、歯ぐきなどに傷をつける危険が高く、飼い主さんが使うのは大変危険です。

動物病院で定期的にチェック

うまく磨けたとしても、汚れがとれていないことがあります。歯の汚れ具合や、歯周病チェックのためにも、動物病院で定期的なチェックをしましょう。口臭やよだれが心配な飼い主さんも、まだ大丈夫という飼い主さんも獣医師にお口のチェックをしてもらってください。愛猫が元気で長生きするためにも、デンタルケアはしっかり行いましょう。

 

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