2019年03月21日

声やしぐさ、行動から探る猫の本当の気持ち

声やしぐさ、行動から探る猫の本当の気持ち
 
猫は言葉を話しませんが、ちょっとしたしぐさや行動に、そして表情に気持ちがあらわれています。うれしそう、不安がっている、安心している、など一緒に暮らしているとなんとなくわかりますよね。しかしご機嫌だと思ったらいきなり怒ってくるなど戸惑うこともありますよ。きまぐれな猫の何気ないしぐさや行動、表情からわかる猫の気持ちについて解説します。

ゴロゴロ喉を鳴らすのはリラックスだけじゃない?

猫が喉をゴロゴロと鳴らすのは、満足し、リラックスしている状態です。ゴロゴロ音は息を吸ったり吐いたりと、往復で音を出しているという特徴があります。同じネコ科でもライオンやトラは、往復でゴロゴロ音は出せません。
 
膝の上の猫を撫でていると、ゴロゴロと喉を鳴らして満足げに目をつぶってしまうことがありますよね。見ているだけでも幸せな気持ちになる至福の時間です。
 
しかし途中でいきなり猫が怒ってきて驚いたことはありませんか?これは「しつこいぞ、なれなれしい」と反発している気持ちのようです。ゴロゴロが止まったら、膝から降ろしてあげましょう。
 
授乳中の子猫もおっぱいを飲みながらゴロゴロと鳴らします。これは、お母さん猫に「ちゃんとおっぱいを飲んでいる」ことを伝えています。ゴロゴロ音を聞いて、お母さん猫は安心することができるのですね。
 
またゴロゴロと喉を鳴らすとき、実は調子が悪いこともあります。動物病院の診察台でも鳴らすことがあるほか、出産や病気、ケガをしたときも鳴らすことがあります。このような場合は苦痛を感じ、また助けを求めていると考えられています。いつもと様子が違うゴロゴロ音のときは、受診するといいですね。
 

「シャーシャー」は威嚇だけではない?

口を大きく開け、ヘビのような顔で「シャーシャー」と声を出している場合は相手への威嚇です。やや恐怖心も持っているので、ヘビの真似をして相手に「自分はヘビのように危険だぞ」という印象を与えていると考えられています。噛まれることもあるので、無理に触ったりなだめたりしないでおきましょう。
 
多頭飼いをするとき、先住猫が新入り猫に「シャーシャー」いって威嚇をすることもあります。このようなときは無理に仲良くさせようとせず、少しずつなじませるようにします。
 

飼い主さんの足に頭をすりすりは「匂い付け」

外出先から帰ってきた飼い主さんを真っ先に迎えてくれる猫。飼い主さんの足に、すりすり頭や体をこすりつけてくるしぐさはかわいくてたまりません。これは親近感だけでなく、外の匂いをつけてきた飼い主さんに一生懸命自分の匂いをつけています。
 
猫の臭腺は口の脇あたり、額、しっぽの付け根にあり、そこから出している匂いをこすりつけています。すりすりと匂いをつける動作は、猫の家族や親しい仲間内でも行われることから、共通の匂いを持ち共有するためといえるでしょう。椅子の足などの家具や、新しく買ってきたものなど生き物以外にも自分の匂いをこすりつけて安心を得ています。  

お腹を上にして寝ているのは安心しきっている

犬がお腹を見せて転がるのは、服従の表れとよく言われます。猫が急所で弱点もあるお腹を見せる場合も、心を許してなついている証拠。お腹を見せながら体をクネクネさせ、しっぽをピクピクするのも友好の表れです。
 
大好きな飼い主さんのもとに駆け寄りたいけれどちょっと眠い、でも愛情表現をしたいからひとまずお腹を見せる、という場合もあります。そのためお腹を撫でようとすると、いやがる猫もいるので気をつけてください。触っても怒らない場合は、かなり親密度が高いといっていいでしょう。  

お母さん猫を思い出して「幸せな気持ち」飼い主さんの膝をフミフミ

飼い主さんの膝の上に乗って、爪を立てながら前足を交互にフミフミ。うっとりした顔をして、よだれまで垂らすことがあります。子猫はお母さん猫の乳腺を押しながら母乳の出をうながし、おっぱいを飲みます。飼い主さんの膝でゆったりくつろぐ幸せな気持ちが、子猫の頃、お母さん猫のおっぱいを飲んでいた幸せなときを思い出させるのです。
 
また、おっぱいを飲んでいたことを思い出し空腹でフミフミしていることもあるので、それほどうっとりしている様子がなければフードを用意してあげましょう。
 
1匹で毛布やクッションをフミフミし、同時に口に布やウールをくわえてしゃぶっていることもあります。よくあるしぐさであり、このこと自体、問題はありませんがほつれた糸を飲み込む危険性があります。
 
バラバラになった布は、どんなに猫が気に入っていても渡さないようにしましょう。糸や布のかけらを飲み込んだ可能性があるときは、かかりつけの動物病院を受診してくださいね。  

ゆっくりまばたきは相手を認めた証拠

猫とふと目が合ったとき、猫を呼んだとき、ゆっくり目を閉じ、またゆっくり目を開けるという長いまばたきすることがあります。猫にとって心を許した信頼の証で、「あなたが大好き」と伝えてくれています。飼い主さんもゆっくりまばたきをして「大好きだよ」と伝えてあげましょう。
 
ただし見つめるのは威嚇になるので、じっと目を見るのはNGです。猫のことが苦手ななお客さんが来たとき、猫がわざわざ近づいていくことがあります。これはお客さんが、猫を見つめることができず目をそらす様子を「友好のしるし」と猫が受け止めてしまったと思われます。目は見つめずにそらすほうが、猫にとっては快適なようです。
 
猫のしぐさや行動をいくつかピックアップしてご紹介しました。飼い主さんにしか見せないかわいいしぐさや行動もあるでしょう。またうちの猫はこんな行動をしない、と心配されるかもしれません。しかし猫の中には、あまりしぐさや行動には気持ちを表さない子もいます。猫それぞれ個性があるので、猫と触れ合いながら観察をしてみてくださいね。
 
 

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