スムースコリー【Smooth Collie】

スムースコリー/図鑑

原産国 イギリス(スコットランド)
体重 18kg~29kg
体高 51cm~61cm
グルーブ 1G

特徴

気品の高い優雅な容姿など、毛の長さ以外は近縁のラフコリーとよく似ています。首、脚、尾が長く、均整のとれたスマートな体型をしています。滑らかな被毛は短いダブルコートです。

性格

明るく陽気で、飼い主には愛情深く忠実です。とても賢く物覚えも良いのでしつけにも苦労しません。やや繊細で人見知りな面があるので、見知らぬ人を怖がる傾向があります。

毛色

毛色はセーブル&ホワイト、トライカラー、ブルーマールの3色が公認されています。体全体がホワイト、またはホワイトが優勢なのは好ましくありません。

育て方

牧羊犬として活躍していた犬種なのでたくさんの運動が必要です。毎日1時間程度の散歩のほかに、ドッグランで思い切り運動させたり、スポーツを取り入れてあげるのも良いでしょう。
人見知りするので、子犬の頃から多くの人に慣れさせてあげてください。また、飼い主さんの指示に従うように、子犬の頃からしっかりとしつけをすることが大切です。
被毛は短毛ですがダブルコートなので、普段は週に2~3回程度、換毛期は毎日ブラッシングをしてあげてください。

気をつけたい病気

コリーアイ症候群は、この犬種独特の遺伝性の眼疾患で、失明することもある病気です。遺伝性の疾患は、未然に防ぐことは難しいですが、病気についての知識を持ち、早期発見・早期治療に努めることが大切です。
ほかに進行性網膜萎縮症、肘関節脱臼やストレス性の下痢などにもかかりやすいと言われています。

歴史

起源については、よくわかっていませんが、過去数百年に渡ってスコットランドのハイランド地方の山岳丘陵地帯で牧羊犬として活躍していたと言われています。アングロサクソン語で「黒」を意味するコリーと呼ばれ、牧羊犬も黒い毛色が多かったため、コリー・ドッグと呼ばれるようになり、その後そこから犬種名が生まれました。19世紀には、毛の長いラフコリーと、短いスムースコリーがいたことが知られています。ラフコリーとスムースコリーは、交配が重ねられてよく似た容姿を持つようになり、同じ犬種と考えられていましたが、近年は、もともと全く別の犬種だったと考えられています。
1860年頃、ビクトリア女王がスコットランドで見かけたコリーたちを気に入り、スムースコリーを連れ帰りました。女王は中でもシャープという犬を愛し、ウィンザー城にそのブロンズ像と墓を作ったほどです。その後、女王が愛好する犬ということから、イギリスではラフコリーとともに注目が集まり、広く知られるようになります。しかし、20世紀に入ってドッグショーがさかんになると、改良によって美しく長いコートをもつようになったラフコリーの人気が上昇、スムースコリーの人気は低迷していきます。2度の世界大戦期には絶滅寸前となりましたが、戦後、愛好家の手により数を回復しました。現在でもラフコリーより飼育頭数は圧倒的に少ないようです。

トイマンチェスターテリア【Toy Manchester Terrier】

トイマンチェスターテリア/図鑑

原産国 イギリス
体重 2.7kg~3.6kg
体高 25cm~30cm
グルーブ 3G

特徴

体高よりも体長のほうがやや長い体型で、体はバランスよく引き締まっており、背中はわずかにアーチを描いています。耳は直立し、先はローソクの炎の形に少しとがっています。被毛は滑らかで光沢のある短毛で皮膚に密着しています。マンチェスターテリアの亜種で、サイズを除いて犬種標準はほぼ同じです。

性格

活発で好奇心旺盛、やんちゃな性格です。優しく温厚で愛情深く、飼い主や家族と遊ぶことが大好きで、いつもそばにいたがります。その一方で神経質な面があり、他人や他犬に対しては強い警戒心を見せます。賢いのでしつけはしやすく、初心者でも飼いやすい犬種です。

毛色

ブラック&タンのみで、目の上や顎、喉や尻尾の下などにマーキングがあります。ブラックとタンも色の境界がはっきりしているほど良いとされています。

育て方

活発ですが、激しい運動を必要としない犬種なので、散歩は毎日30分~1時間程度を2回くらいで良いでしょう。
温和な性格ですが、本能的に小動物を追いかけてしまうことがあるので、一緒に飼育する場合は室内で両方を放し飼いするのは危険です。散歩中でも注意する必要があります。
警戒心が強く神経質で、音などに過敏なところがあるためよく吠える犬種です。子犬のころからしつけをしっかり行う必要があります。また、依存心が強いところがあり、飼い主と離れて過ごすのは苦手です。小さい頃から他の人や犬と触れ合ったりすることで、社会性を養い独立心を育てましょう。
被毛は手入れの簡単なスムースコートなので、時々シャンプーやブラッシングをしてあげれば大丈夫です。短毛で保温性がなく夏以外の季節は寒がるので衣類などで調節してあげてください。

気をつけたい病気

水晶体脱臼にかかりやすいことが知られています。定期的に健診を受けて目のチェックをしてもらってください。充血などが見つかった時は早めに受診しましょう。
椎間板ヘルニア、膝蓋骨脱臼、大腿骨頭壊死症(レッグ・ペルテス病)、血液の病気のフォンウィルブランド病などにもかかりやすいと言われています。
また、四肢が細いため骨折しないように注意が必要です。高いジャンプや飛び降りを伴うスポーツは避けましょう。

歴史

19世紀中頃のイギリスで庶民に人気があった娯楽「ネズミ殺しゲーム」に使用することを目的に、マンチェスター・テリアの小型版として作り出されました。動物愛護の観点からゲームは禁止された後、愛玩犬として注目されるようになり人気が高まりました。しかし厳しい選択繁殖の繰り返しや極端な食事制限が行われたことで不健康な個体が増えてしまい、一時は絶滅の危機にまで追い込まれました。20世紀に入ってから体重の上限(約3.1㎏)が緩和されて健康的な個体を増えたことから人気を取り戻し、日本国内でもひそかな人気者になっています。イギリスではイングリッシュトイテリアと呼ばれています。

スタンダードシュナウザー【Standard Schnauzer】

スタンダードシュナウザー/図鑑

原産国 ドイツ
体重 14kg~20kg
体高 45cm~50cm
グルーブ 2G

特徴

スクエアな体型で、骨太くがっしりとした体つきをしています。筋肉がよく発達していて、大地をしっかりと踏みしめるように歩きます。被毛はダブルコートで、針金のような硬い毛に覆われています。長くて立派な口ひげと愛嬌ある眉毛が特徴的です。
ミニチュア、スタンダード、ジャイアントと3種あるシュナウザーのオリジナルが、スタンダードシュナウザーで、毛色とサイズを除いて犬種標準はほぼ同じです。

性格

明るく好奇心旺盛で、遊ぶのが大好きです。家族に対しては愛情深く、他の犬とも仲良くできます。人懐っこく寂しがりやなので、孤独な時間が続くとストレスを感じてしまうこともあります。ミニチュアシュナウザーと比べて番犬気質が強く残っているため、警戒心から高い声で吠える傾向がありますが、従順で訓練能力も非常に高いので、正しくしつければコントロールすることが可能です。

毛色

毛色は、ソルト&ペッパーとブラックのみです。

育て方

スタミナが豊富で大型犬並みの運動量が必要なので、毎日朝晩30分程度の散歩は欠かせません。散歩のほかにゲームや自由運動も取り入れると良いでしょう。
被毛はダブルコートで、抜け毛は少ないですが上毛は硬い毛質で下毛は密集しているので毎日ブラッシングをしてあげてください。特徴である口ひげは汚れやすいのでこまめに拭いて清潔に保ちましょう。定期的なトリミングが必須で、慣れない人はプロのトリマーに任せると良いでしょう。
番犬気質なので警戒心から吠える傾向があります。飼い主の指?で吠えをコントロール出来るように、子犬の頃からしっかりトレーニングすることが?切です。

気をつけたい病気

基本的に健康で頑丈な犬種ですが、白内障などの眼病や尿路結石症、皮膚炎になりやすい傾向があります。定期的な健康診断を受け、気になる点がある時には獣医師に相談するようにしましょう。

歴史

14世紀頃のドイツで、ワイアーコートのピンシャー犬種から作出されたと言われています。ネズミやイタチなどの駆除や農場の番犬として働いていました。ジャーマンピンシャーの祖先も同じ母犬から生まれたので、スタンダードシュナウザーとは兄弟の関係にあると言われています。
スタンダードシュナウザーは1880年代初頭まで、ワイヤーヘアードピンシャーと呼ばれており、その中には、剛毛タイプと毛が短くて直毛タイプのものがいました。1890年代になると、直毛タイプのものを別犬種として独立さようとする動きが起こり、1890年代半ばには犬種クラブが設立されました。従来のワイヤーヘアードピンシャーはスタンダードシュナウザーとして、直毛タイプのものはジャーマンピンシャーとして独立を果たしました。
シュナウザーという名は、ドイツで行われたドッグショーにワイヤーヘアードピンシャーとして初めて出陳された際、ショーで勝った犬の名前が「シュナウザー」だったことから犬種名として定着していったと言われています。
第一次世界大戦では、その賢さと警戒心の強さ、主人に対する忠実さを買われて、伝令犬や救護犬として情報伝達の役割を与えられていました。
その後、小型化してミニチュアシュナウザーが、大型化してジャイアントシュナウザーが作出されました。

ケアーンテリア【Cairn Terrier】

ケアーンテリア/図鑑

原産国 イギリス (スコットランド)
体重 6~7kg
体高 28cm~31cm
グルーブ 3G

特徴

しっかりとした四肢とがっちりとした筋肉質の体を持ち、前足に体重をかけて身を乗り出すような立ち姿をしています。他のテリア種と比べ幅広な頭部をしているのが特徴的です。被毛はダブルコートで堅い巻き毛(上毛)に覆われています。顔の周りの毛が少し長くなっており、キツネのような風貌になっているのも特徴的です。

性格

前向きでとても活発、勇敢さや知性を備えています。飼い主に対しては忠実で、家族や家庭内のほかの動物には愛情深く接しますが、他人には無関心なところがあるため、無愛想な感じを受けることがあります。

毛色

毛色は、クリーム、ウィートン(小麦色)、レッド、グレー、ブリンドル(黒地に茶色がかった斑点のある毛色)などがあります。ブリンドルは、年齢とともに毛色が変化することで知られています。

育て方

活発な猟犬ですので、十分な運動で発散させてあげることが大切です。毎日30~40分程度の散歩を2回、ほかにドッグランなど広い場所で走らせてあげるのも良いでしょう。猟欲が強く、散歩中に出会った小動物を追ってしまうことがあるので、決して放し飼いにはしないでください。飼い主の言うことをしっかり聞くよう、普段から信頼関係を築いておくことも重要です。頑固で飽きやすい一面もあるので、しつけは根気よく行ってください。
被毛はダブルコートですが、換毛期以外は抜け毛が少ないので、比較的手入れをしやすいです。ブラッシングは週に1、2回程度で大丈夫ですが、換毛期はストリッピングをして古い毛を抜き取ってあげると良いでしょう。

気をつけたい病気

遺伝的に目の病気にかかりやすく、白内障、緑内障、進行性網膜萎縮症などには注意が必要です。進行すると失明の危険もありますので、物にぶつかる等の症状が現れたら、すぐに動物病院を受診するようにしましょう。
慢性腎不全も遺伝的に罹患しやすいことが確認されています。初期の症状がわかりにくい病気なので、早期発見・早期治療のために定期的に検診を受けることも大切です。
また、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患の多い犬種です。普段のお手入れの際に皮膚の状態をチェックするようにしましょう。

歴史

30種類以上存在するテリア種の中で最も古い犬種のひとつで、原産国であるスコットランドで、農作物を荒らすキツネなどの小動物を追いかけて狩ることにより、農作物を守る役目を担っていました。当初はスコティッシュテリアと呼ばれていましたが、当時はスコットランドのテリアたちを全てまとめてスコティッシュテリアと呼んでいたため、はっきりとした犬種として区別されてはいませんでした。その後、19世紀の終わり頃から、こうしたテリアの品種分けが始まり、ケアーンテリアは1913年に初めて独立した犬種として認められました。「ケアーン」とは、スコットランドで地域の境界線や墓標として石を積み上げた標識のことで、ケアーンの隙間に住む小動物を狩る役割をしていたため、ケアーンテリアと呼ばれるようになりました。
その後、狩猟犬としてだけでなく徐々に家庭犬として一般家庭に飼育されるようになっていきますが、他のテリアの台頭もあって、現在は以前ほどの人気はなくなってきているようです。アメリカでは、1939年に映画「オズの魔法使い」で、主人公ドロシーの愛犬トト役を担当したことがきっかけで注目されるようになりました。日本でも注目された時期もありましたが、現在は飼育数も少なく、ブリーダーの数も減少しつつあります。

ラサアプソ【Lhasa Apso】

ラサアプソ/図鑑

原産国 中国(チベット)
体重 6kg前後
体高 25cm前後
グルーブ 9G

特徴

体高より体長が長く、小柄ですががっちりとした体格をしています。まっすぐ伸びた豊かな長い被毛は美しく、気品に溢れています。

性格

陽気で活発ですが、プライドが高く独立心もあるため、言うことを聞かないこともあります。飼い主や家族には深い愛情を示しますが、見知らぬ人に対しては用心深く接します。小さい子どもとの相性もあまりよくありません。物音に敏感に反応して、よく吠える傾向があります。

毛色

毛色は、ホワイト、ブラウン、ブラック、ゴールデン、サンド、ハニー、ダーク・グリズル(灰色)、スレート(青みがかった灰色)、スモーク、パーティ・カラーなど、バリエーションが豊富です。

育て方

散歩は毎日30分程度が目安ですが、遊ぶことが大好きなので室内でたっぷりと遊んであげてください。
服従心があるのでしつけは入りやすい方ですが、頑固でプライドの高い一面もあるので、子犬の頃からしっかりとしつけをする必要があります。
聴覚が非常に優れているため、外部の音に敏感でよく吠えます。集合住宅での飼育の場合には、迎え入れる前によく検討する必要があります。
被毛は、ダブルコートの長毛で、放っておくと床についてしまうほど長く伸びてしまいます。毎日しっかりブラッシングをしてあげましょう。トリミングは1~2ヶ月に1回程度が目安です。

気をつけたい病気

重大な遺伝性疾患もなく比較的健康な犬種として知られています。短頭種なので、鼻腔狭窄、口蓋過長などにかかりやすいと言われています。また、被毛を放っておくと皮膚病や眼病にかかってしまうこともありますので、お手入れは毎日欠かさずに行ってください。

歴史

大変古い起源をもつ犬で、チベット奥地の僧院で飼育されていた聖なる犬の1つと考えられています。聖なる犬たちは、守り神として宗教施設であるラマ教の僧院から、内外の王侯貴族に贈られることで、政教の結びつきを強め、社会の安定に寄与して来ました。ラサ・アプソを贈られた中国王宮では、中国古来の犬と交配してペキニーズを作り、次にペキニーズとラサ・アプソを交配して、シーズーを作出し、これを「獅子犬」として聖なる犬としました。
1922年にチベット国境を訪れたエリック・ベイリー夫妻により、純粋なラサ・アプソがイギリスへ持ち帰られて、繁殖の基礎となりました。1930年代にはダライ・ラマからの贈り物としてアメリカへ渡り、次第に西洋諸国やアメリカでの繁殖が行われていき、1933年イギリスケンネルクラブに公認されました。
現在は愛玩犬として親しまれていますが、すぐれた聴覚を持っていることから、聴導犬としても活躍しています。
アプソとは、チベット語で「ヤギに似ている」という意味で、犬種名はそこから来たと言われていますが、アプソ・セン・カイ(よく吠える獅子犬)というチベット語がもとになったという説もあります。

ワイアーフォックステリア【Wire Fox Terrier】

ワイアーフォックステリア/図鑑

原産国 イギリス
体重 8kg前後
体高 39cm前後
グルーブ 3G

特徴

小型犬としてはやや大きめな体格で、バランスの良いスクエアな体型です。まっすぐな前足とすらりとした長い首、短い背中が特徴的です。被毛はダブルコートで、針金のような剛毛が密に生えています。滑らかな短毛のスムースフォックステリアとは、毛の違いを除いて犬種標準はほぼ同じです。

性格

典型的なテリア気質で、明るく活発でけんかっ早い面もあります。飼い主や家族に対しては愛情深く、一緒に遊ぶのも大好きです。警戒心が強いため、見知らぬ人には距離を置き、厳しく接する場合もあります。

毛色

ホワイトが主体で、ブラック、タン、ブラック&タンのマーキングが入ります。

育て方

とても活動的なので毎日十分な運動量が必要です。毎日30分程度の散歩を2回程度、ほかにドッグランで自由に走らせてあげるのも良いでしょう。
典型的なテリア気質で、気が強く負けず嫌いで頑固な面があるため、しつけのしやすい犬種ではありません。上手にほめながら根気よくトレーニングを続ける必要があります。また、けんかっ早い面もありますので、子犬の頃から他の犬と遊ばせて十分に社会性を育てることも大切です。
被毛はダブルコートで密に生えているので、週に2~3回程度ブラッシングやコーミングをしてあげてください。

気をつけたい病気

皮膚疾患の多い犬種と言われています。ブラッシングやコーミングの時に皮膚の状態をチェックしてあげてください。
肩脱臼や膝蓋骨脱臼など、関節の疾患も起きやすいと言われています。高いところから飛び降りたり、全力で走ったりした後、様子がおかしい時は早めに受診するようにしてください。
そのほかに、まぶたの内側にもまつ毛が生えてしまう二重睫毛や白内障、水晶体脱臼のような眼病にも注意が必要です。

歴史

非常に歴史の古い犬種だと言われていますが、その起源や歴史についてはよくわかっていません。18世紀頃、貴族のスポーツとしてさかんだったキツネ狩りに用いられ、フォックステリアと呼ばれるようになりました。その頃のフォックステリアの毛色はキツネ色だったらしく、キツネ狩りの猟では誤って撃たれてしまうことがありました。優れた追跡力を持つハウンドのようなテリアが求められていたこともあって、ハウンドと交配し、さらに他のテリアの血を加えて剛毛のワイアーフォックステリアが生まれました。
歴史的には、短毛のスムースフォックステリアの方が古く、1862年にはドッグショーに出展されています。ワイアーフォックステリアは、1885年にアメリカに渡って登録され、第二次世界大戦後には大人気の犬種となりました。

スコティッシュテリア【Scottish Terrier】

スコティッシュテリア/図鑑

原産国 イギリス (スコットランド)
体重 8kg~10kg
体高 25 cm~28cm
グルーブ 3G

特徴

体の大きさに対して頭が大きめで、足が短く細長い体型をしています。小型犬ですが骨太でがっしりとした体つきです。被毛はダブルコートで、硬いオーバーコートと柔らかなアンダーコートが密集して生えています。長めの眉毛と頬ひげのような飾り毛が特徴的です。

性格

典型的なテリア気質で、好奇心旺盛で活発ですが、プライドが高く負けず嫌いな一面もあります。飼い主には忠実で愛情深く、人に対しても友好的ですが、他の犬から攻撃的な態度を取られると興奮しやすく吠えかかることがあります。

毛色

毛色は、ブラックやウィートン(小麦色)、ブリンドル(基本の色に差し毛が混じっているもの)などがあります。

育て方

小型犬ですが活発で体力があるので、毎日30分~1時間程度の散歩のほかに、ドッグランで思いっきり遊ばせてあげるのも良いでしょう。ただし、けんかっ早い面があるのでドッグランでは目を離さないようにしてください。
プライドが高く頑固な一面があるので、しつける時は毅然とした態度で向き合う必要があります。信頼関係を築きながら、覚えるまで根気よく行うことが大切です。
被毛は、オーバーコートがワイヤーで絡まりやすいので、週に3回程度コーミングかブラッシングをしてください。1~2ヶ月に1回程度トリミングも必要です。特に眉毛が長く目に入りやすいため、定期的にトリミングをしないと目の疾患や涙やけを招いてしまいます。

気をつけたい病気

出血が止まらなくなるフォン・ウィルブランド病が起こりやすいと言われています。些細なことでもなかなか血が止まらなかったり、鼻血や血尿を繰り返すような時は、早めに獣医師の診察を受けてください。この病気は遺伝性疾患なので検査で確認することが出来ます。
全身性のけいれんを起こすスコッチけいれんや尿路結石症、アトピー性皮膚炎にも注意が必要です。

歴史

起源について詳しいことはよくわかっていませんが、スコットランド土着のテリアのひとつで、19世紀の末頃は主に穴熊やかわうその猟に用いられていたと考えられています。
当時は、スコットランド出身の小型のテリア種は全て“スコティッシュテリアと呼ばれていました。しかし徐々に犬種としての違いが顕著になり、まとまって表現されることに異を唱えた各犬種のオーナーたちが、どの犬種が最もスコティッシュ・テリアとしてふさわしいかを決めようと話し合いを行いました。最終的に現在の長めの眉毛とあご髭をたくわえた風貌のテリアが、スコティッシュの名を名乗ることとなりました。その後も長い年月をかけて改良が行われ、1934年に原産国イギリスのケネルクラブに登録されました。
アメリカには1883年頃輸入され、アメリカの愛好家たちの手で繁殖が行われました。戦後は、フランクリン・ルーズベルト、セオドア・ルーズベルト、アイゼンハウアー、ロナルド・レーガン、ジョージ・ブッシュなど、アメリカ大統領のペットとして有名になり、上流階級の人々からも愛される犬種として世界的にも大流行しました。
日本にも戦前に輸入されて、上流階級を中心に飼育されていたようです。

ティーカッププードル【Teacup Poodle】

ティーカッププードル/ペット図鑑

原産国 フランス
体重 1.8 kg~2kg
体高 23cm以下
グルーブ 9G

特徴

体長と体高がほぼ同じのスクエアな体型で、細い手足と小さな頭を持ち、独特のカールを持つ被毛に覆われています。身体だけでなく、顔や耳、口など、全てが小さくこじんまりとしています。
JKCが認めているプードルのサイズは、スタンダード、ミディアム、ミニチュア、トイの4種類で、ティーカッププードルはまだ公式には認められておらず、トイプードルの一種ということになっているため標準サイズはありません。あくまでもトイプードルの小型版なので、成長したらトイプードルと同じくらいの大きさになったというケースも多くあります。

性格

プードルは全般的に、好奇心旺盛で運動能力もあります。非常に賢く、飼い主には従順で、家族に対しても愛情深く、他人や他犬にもフレンドリーです。一方で、犬はサイズが小さくなるほどデリケートで依存心が強くなる傾向があるため、トイプードルより甘えん坊と言われることがあります。

毛色

毛色はとても豊富で、ブラック、ホワイト、ブルー、グレー、ブラウン、カフェオレ、アプリコット、クリーム、シルバー、シルバー・ベージュ、レッドのほか、2色以上のパーティ―カラーがあります。毛色によって性格が異なるといわれています。

育て方

体がとても小さいので体力的に個体差があり、成長が遅い子や体が弱い子が多いと言われています。元気な個体はトイプードル同様、十分な散歩と遊びが必要ですが、虚弱体質の場合は、体質や体力に合わせて散歩の時間を短めにしたり遊び方の工夫が必要になります。
愛らしさからついつい甘やかしがちですが、わがままになったり小型犬に多く見られる警戒吠えと無駄吠えが多くなる傾向がありますので、子犬の時からしっかりとしつけることが大切です。
抜け毛は少ない方ですが、カールしている毛は絡まり毛玉ができやすいので、被毛の手入れはこまめに行ってください。ブラッシングはできるだけ毎日行うと良いでしょう。

気をつけたい病気

プードル全般において内分泌器官の病気が好発するとされていますが、ティーカッププードルは、特にクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の好発犬種です。元気がなく、多飲多尿などの症状が見られたら、獣医師に診てもらってください。免疫介在性疾患(免疫介在性溶血性貧血、免疫介在性血小板減少症など)にもかかりやすいと言われています。
また、プードルは骨折や関節炎の多い犬種としても知られていますが、ティーカッププードルなどの超小型犬は、後ろ足の膝の骨が外れてしまう膝蓋骨脱臼にも注意が必要です。

歴史

古い時代のプードルはスタンダードサイズが中心で、その発祥についてはっきりわかっていません。もともとは鳥獣猟犬に使われた犬で、さまざまなタイプがヨーロッパ各地にいたようです。ドイツを経由してフランスに入った後に、改良と小型化が進められ現在に至っていると思われます。16世紀頃から、その容姿を貴婦人たちに愛されるようになり、愛玩犬としても人気となりました。特に、フランスでは王侯貴族の寵愛を受け、のちにフランスの国犬にまでなりました。17世紀頃には、スタンダードプードルを基準に様々なバリエーションのプードルが誕生し、愛玩犬としての人気がより高まっていきましたが、ミニチュア化の経緯については、はっきりとわかっていません。
ティーカッププードルは、10数年ほど前にアメリカで作られるようになったと言われています。ティーカップに入るほど小さいことが名前の由来となっています。

タイニープードル【Tiny Poodle】

タイニープードル/ペット図鑑

原産国 フランス
体重 2kg~3kg
体高 25cm以下
グルーブ 9G

特徴

体型は、体長と体高がほぼ同じ大きさの「スクエアタイプ」と足が短めの「ドワーフタイプ」の2種類があります。細い手足と小さな頭を持ち、独特のカールを持つ被毛に覆われています。身体だけでなく、顔や耳、口など、全てが小さくこじんまりとしています。
JKCが認めているプードルのサイズは、スタンダード、ミディアム、ミニチュア、トイの4種類で、タイニープードルはまだ公式には認められておらず、トイプードルの一種ということになっているため標準サイズはありませんが、トイプードルとティーカッププードルの中間くらいのサイズとされることが多いようです。あくまでもトイプードルの小型版なので、成長したらトイプードルと同じくらいの大きさになったというケースも多くあります。

性格

プードルは全般的に、好奇心旺盛で運動能力もあります。非常に賢く、飼い主には従順で、家族に対しても愛情深く、他人や他犬にもフレンドリーです。一方で、犬はサイズが小さくなるほどデリケートで依存心が強くなる傾向があるため、トイプードルより甘えん坊と言われることがあります。

毛色

毛色は、ブラック、ホワイト、ブルー、グレー、ブラウン、カフェオレ、アプリコット、クリーム、シルバー、シルバー・ベージュ、レッドのほか、2色以上のパーティ―カラーがあります。毛色によって性格が異なるといわれています。

育て方

体が小さくても十分な運動量が必要です。1日20分程度の散歩のほか、室内でも工夫して遊んであげてください。
抜け毛は少ない方ですが、カールしている毛は絡まり毛玉ができやすいので、被毛の手入れはこまめに行ってください。ブラッシングはできるだけ毎日行うと良いでしょう。
体が小さいため、ちょっとした段差などで怪我をする危険性があるので、段差をなくしたり、クッションを置いたりするなど、飼育環境を整えてあげてください。

気をつけたい病気

プードル全般において内分泌器官の病気が好発するとされていますが、タイニープードルは、特にクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の好発犬種です。元気がなく、多飲多尿などの症状が見られたら、獣医師に診てもらってください。免疫介在性疾患(免疫介在性溶血性貧血、免疫介在性血小板減少症など)にもかかりやすいと言われています。
また、プードルは骨折や関節炎の多い犬種としても知られていますが、タイニープードルなどの超小型犬は、後ろ足の膝の骨が外れてしまう膝蓋骨脱臼にも注意が必要です。

歴史

古い時代のプードルはスタンダードサイズが中心で、その発祥についてはっきりわかっていません。もともとは鳥獣猟犬に使われた犬で、さまざまなタイプがヨーロッパ各地にいたようです。ドイツを経由してフランスに入った後に、改良と小型化が進められ現在に至っていると思われます。16世紀頃から、その容姿を貴婦人たちに愛されるようになり、愛玩犬としても人気となりました。特に、フランスでは王侯貴族の寵愛を受け、のちにフランスの国犬にまでなりました。17世紀頃には、スタンダードプードルを基準に様々なバリエーションのプードルが誕生し、愛玩犬としての人気がより高まっていきましたが、ミニチュア化の経緯については、はっきりとわかっていません。
タイニープードルは、トイプードルを繁殖させる際にたまたま標準サイズより小さなプードルが産まれたことがきっかけといわれています。作出されてから歴史が浅いため、まだ正しい構成比でのサイズが固定化されていないなど、安定した個体の繁殖ができていないのが現状です。
タイニーとは、「小さな」という意味があり、アメリカではタイニートイプードルと呼ばれることもあるようです。

ミニチュアプードル【Miniature Poodle】

ミニチュアプードル/ペット図鑑

原産国 フランス
体重 5kg~8kg
体高 28cm~35cm
グルーブ 9G

特徴

体長と体高がほぼ同じのスクエアな体型で、細い手足と小さな頭を持ち、とても優雅な印象です。独特のカールを持つ被毛に覆われており、慣例となっているクリップ(刈り込み)が特徴的で、その容姿は高貴で気品に溢れています。
JKCが認めているプードルのサイズは、スタンダード、ミディアム、ミニチュア、トイの4種類ですが、サイズを除いて犬種標準は同じです。公認以外にもタイニープードルやティーカッププードルなど、トイよりも小さなサイズのプードルもいます。

性格

プードルは全般的に、非常に賢く、好奇心旺盛で運動能力の高い犬種です。飼い主には従順で、家族に対しても愛情深く、他人や他犬にもフレンドリーです。一方で、非常にデリケートな面があり、小型犬になるほど警戒心が強くなる傾向があるようです。

毛色

毛色はブラック、シルバー、ブラウン、アプリコット、ホワイト、ブルー、グレー、クリームなど様々な色があります。プードルの毛色は単色が理想とされていますが、濃淡は認められています。また、毛色によって性格に違いがあるとされています。

育て方

活発で運動能力の高い犬種です。欲求不満でいたずらしないよう、しっかり運動させてあげてください。毎日の散歩以外にも、ドックランなどで自由に走らせたり、ボール投げでレトリーブさせたりするのもおすすめです。
非常に賢く記憶力もいい犬種なので、大変しつけやすいと言われています。たくさん褒めてやる気を引き出してあげてください。
シングルコートのため抜け毛は多くありませんが、くるっとカールした被毛が絡まりやすいので、毎日のブラッシングは欠かせません。頭や手足、胸の被毛を丸く大きく残すプードル独特のクリップ(刈り込み)はある程度長さが必要なので、伸ばす時は毛が絡まらないよう特に注意が必要です。

気をつけたい病気

プードル全般において内分泌器官の病気が好発するとされていますが、ミニチュアプードルは、特にクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の好発犬種です。元気がなく、多飲多尿などの症状が見られたら、獣医師に診てもらってください。
また、プードルは骨折や関節炎の多い犬種としても知られています。手足の細さの割に体ががっちりして体重があるため、高い所から飛び降りるなどして起きることが多いので、無理のない運動を心がけましょう。

歴史

非常に古い歴史があり、紀元前30年頃のローマ皇帝の記念碑にスタンダードプードルと思われる犬の姿が彫刻されているほどですが、起源について、はっきりしたことはわかっていません。
もともとは鳥獣猟犬に使われた犬で、さまざまなタイプがヨーロッパ各地にいたようです。ドイツを経由してフランスに入った後に、改良と小型化が進められ現在に至っていると思われます。16世紀までのプードルは、現在のスタンダードプードルくらいか、それよりも体が大きかったようです。おもに水猟犬として鴨狩の際に仕留めた獲物を水に入って回収する回収犬として大変重宝されていました。現在では装飾のためになされるクリップですが、水猟犬として活躍していた頃に、水中での動きを容易にするために心臓などのある胸の毛を残して、あとはカットしていたのが始まりと言われています。
16世紀頃から、その容姿を貴婦人たちに愛されるようになり、愛玩犬としても人気となりました。特に、フランスでは王侯貴族の寵愛を受け、のちにフランスの国犬にまでなりました。17世紀頃には、スタンダードプードルを基準に様々なバリエーションのプードルが誕生し、愛玩犬としての人気がより高まっていきましたが、ミニチュア化の経緯についてははっきりとわかっていません。近年では、トイプードルよりさらに小さいタイニープードルやティーカッププードルも登場しています。
ミニチュアプードルは、現在でも愛玩犬として世界中で愛され続けていますが、災害救助犬やセラピー・ドッグとしても活躍しています。