秋田犬

秋田犬【Akita Inu】

秋田犬/ペット図鑑

原産国 日本
体重 35kg~50kg
体高 牡64~70cm、牝58~64cm
グルーブ 5G

特徴

たくましく太い首、がっしりとした骨格で、均整のとれた体型をしています。尾は付け根の位置が高く、太く力強く背の上に巻いていて特徴的です。素朴さを感じさせる一方で重厚感のある外貌は品位と威厳を感じさせます。被毛はダブルコートで、上毛は硬くまっすぐで、下毛は柔らかく密生しています。

性格

知的で温和な性格です。飼い主には忠誠心が厚く、家族にも愛情深く接します。しかし、警戒心と自立心が強いため、他の人や犬に対しては攻撃性が強く、威圧的な態度をとることがあります。とても我慢強く、頑固な一面もあります。

毛色

被毛の色は、赤、虎(縞目)、白、胡麻で、白以外の3色は「裏白」でなければなりません。裏白とは、顎の下側から首の下側、胸や腹、四肢、尾の裏側の毛が白に近い淡い色であることを指します。

育て方

タフでスタミナがあるので、ストレスを溜めないためにも散歩は必須です。1日に1時間程度を2回が目安で、時にはドッグランなどでエネルギーを発散させてあげるのも良いましょう。暑さは苦手なので、夏は涼しい時間帯に行ってください。
体が大きいので、噛み癖などで他人や他犬にケガをさせてしまうことがあります。子犬の頃から、信頼関係を築きながらしっかりとしつけを行ってください。特に、噛み癖、吠え癖、トイレトレーニングのしつけが大切です。
被毛はダブルコートで年に2回換毛期があります。毎日コームやブラシを使ってブラッシングしましょう。

気をつけたい病気

遺伝的に皮膚が弱く、皮膚病のリスクが高い犬種です。症状が悪化すると思わぬ感染症を引き起こしてしまうこともあります。
大型犬に起こりやすい骨や関節の疾患にも注意が必要です。特に、股関節形成不全は1歳未満から発症するため、定期的に健診を受けることも大切です。
臍(さい)ヘルニアは“でべそ”のことで、遺伝的になりやすい個体が多いとされています。飼い主にもおなか周辺を触らせない時や、ぐったりして元気がない様子の時はこの病気を疑い、早めに動物病院で診断を受けましょう
他に眼瞼内反症、甲状腺機能低下症などがかかりやすい病気とされています。

歴史

起源は、秋田県大館地方に存在した猟師の犬・マタギ犬と考えられています。当時は大館犬(おおだていぬ)と呼ばれていました。秋田藩主佐竹氏が闘犬好きであったため、クマを相手に戦う闘犬としても用いられてきました。
明治に入り、大型犬の土佐犬とも渡り合える体格を作るため、土佐犬、外来のマスティフやグレートデンなどと交配されるようになり大型化しました。そのため、血統が失われただけではなく、大舘犬の特徴だった立耳や巻尾などを失ってしまいました。
明治41年(1908)、秋田県内における闘犬が禁止されたことを機に頭数が激減、大正期には絶滅の危機に瀕します。しかし、その後保存運動が起こり、明治6年、天然記念物として認定され、秋田犬と呼ばれるようになりました。
昭和に入ると大戦のために、またもや絶滅の危機に陥りますが、戦後有志によって復興と改良が計られました。またアメリカ帰還兵が多くの秋田犬を母国に連れ帰り、それが現在のアメリカン・アキタのルーツとなりました。
現在、諸外国でも日本を代表する犬種の一つとして公認されています。「忠犬ハチ公」はハリウッド映画にもなり世界一有名な秋田犬です。プーチン大統領やフィギュアスケートのザギトワ選手の愛犬としても知られています。