イタリアングレーハウンド

イタリアングレーハウンド【Italian Greyhound】

ペット図鑑/イタリアングレーハウンド

原産国 イタリア
体重 2.8㎏~5kg
体高 32cm~38cm
グルーブ 10G

特徴

グレーハウンドを小型化したスマートな容姿で、優雅な品位を備えています。歩様は高踏み(前肢を高く上げてから踏み下ろす歩き方)で、走る時は両手両足を揃えて飛ぶように走ります。耳はローズ耳で横に垂れる形が標準とされていますが、ずっと立ち耳の個体も多くいるようです。被毛は、滑らかで薄くボディに張り付いたような短毛のスムースヘアで、光沢があるのが特徴です。

性格

活発で遊ぶことが大好きです。穏やかで優しい性格なので、子供や他動物がいる家庭でも安心して飼うことができます。飼い主や家族には愛情深く接しますが、内気な面があるため知らない人に対しては距離を置くことがあります。鋭敏で神経質な一面があり、嫌なことがあった時などは攻撃的になるのではなく、逃走したり距離を置いたりして自分の身を守ります。

毛色

毛色はフォーン、レッド、グレー、ブルー、クリーム、ホワイト、ブラックなど豊富で、白いマーキングが入ることもあります。犬種標準では、タン(茶色のマーキング)やマールカラー(大理石のような模様)、ブリンドル(虎毛)は認められていません。まれですが成長とともに毛色が変わることがあります。

育て方

運動量が必要な犬種で、スレンダーな体型維持のためにも、毎日のお散歩は欠かせません。気候の良い時は積極的に散歩や運動に連れていくと良いでしょう。しかし、寒さに弱い犬種なので、寒い時期は散歩を控えて、室内でたっぷりと遊んであげるようにしてください。散歩の時は、頭が小さく首輪が抜けやすいのでハーネスを使うようにしてください。
賢さを備えているので、しつけは難しくありません。繊細で神経質な上、我慢強いのでストレスをため込みがちです。遊びや散歩など、愛情を持って接してあげることが大切です。
短毛で抜け毛が少ないので、お手入れは楽な方です。皮下脂肪が殆どなく、とても寒がりなので、季節に合わせた室温管理は必須です。冬の散歩の際は必ず洋服を着せてあげてください。

気をつけたい病気

かかりやすい病気で一番多いのが骨折です。四肢が長くて骨も細いため、転倒時や高い所から飛び降りた時、また抱っこされている飼い主の懐からの落下でも骨折してしまうことがあります。カルシウムをとる、日光浴をする、子犬の頃からしっかり運動をして骨を守る筋肉をつけるなど、日頃から予防を心掛けてください。
他に淡色被毛脱毛症、パターン脱毛症、網膜剥離、白内障・緑内障、てんかんなど、かかりやすいと言われています。

歴史

グレーハウンドを小型化した犬と考えられています。祖先のグレーハウンドは、紀元前数千年前からエジプトにいたことはすでに証明されていますが、古代エジプトのファラオの墓や紀元前のローマ遺跡からイタリアングレーハウンドによく似た犬が描かれた絵画や記録が存在していることから、イタリアングレーハウンドもほぼ同じ時代かそれより少しあとにエジプトで誕生したものと考えられています。
古代エジプトやギリシャやローマでは貴族たちのペットとして愛育されました。体型的には現在もこの頃とほとんど変化がなく、17世紀にイギリスでやや小型化されただけです。
紀元前5世紀頃にイタリアに伝わり、ルネッサンス時代には当時の名高い芸術家が手がけた貴族の肖像画にもしばしば登場しています。その後もヨーロッパ貴族の間で飼育されるようになり、イギリスのチャールズ1世やアン王女、ヴィクトリア女王、フリードリヒ2世などに愛されたといわれています。
現在でも愛玩犬として世界中で飼われています。日本ではイタグレの愛称で親しまれています。