シャム【Siamese】

シャム/ペット図鑑

原産国 タイ
公認団体 CFA・TICA・FIFe・GCCF
毛種 短毛種

特徴

クサビ形の頭部に大きな耳が印象的です。体型はオリエンタルタイプで、手足やしっぽは細長くしなやかなで、エレガントな姿をしています。ポイントカラーと深いブルーの瞳が最大の特徴です。

性格

警戒心が強く、わがままで気難しい面もありますが、心を許した相手に対しては忠誠心を見せます。飼い主に対しても愛情深く甘えん坊で触れ合うことが大好きです。運動量も多く飼い主に沢山遊んでもらうのも大好きです。いたずら好きな子が多く、しつけはとても難しく根気が必要です。

毛色

体の中心部分がホワイト系の色で、他の末端部分にポイントカラーが入ります。代表的なカラーはブルー、シール、ライラック、チョコレートです。ほぼ真っ白な体で生まれてきますが成長に従ってポイントが出てきます。年々色合いは濃くなり、10歳を過ぎるとさらに黒くなる傾向があります。

育て方

運動量が多く活発なので、キャットタワーなどを設置して広く動き回れる環境を準備してあげてください。甘えん坊な性格なので猫じゃらしなどを使って沢山遊んであげると良いでしょう。
被毛は短いのでお手入れは楽ですが、寒さに弱いので冬場は室温の管理が必要です。
甘えん坊ですが気難しくわがままな面があるので、上手に付き合いながら根気よくしつけをすることが大切です。

気をつけたい病気

病気にかかりやすい猫種といわれています。特に、眼球振盪、角膜黒色壊死症、進行性網膜萎縮症、進行性網膜変性症などの目の病気と、慢性腎不全などの腎臓の病気が多く、早期発見・早期治療が大切です。また、親猫からの遺伝性の病気もありますので飼い始める前に調べておくと良いでしょう。

歴史

シャムという名前はタイ国の古い国名ですが、こう呼ぶのは日本だけで、海外ではサイアミーズ(Siamese)と呼ばれています。
何世紀もの間、シャムの寺院で飼われ門外不出でしたが、シャムの王家が特別な贈り物として王家の賓客に進呈するようになって、世界に知られるようになりました。1878年バンコクに赴任していたアメリカ領事から当時のアメリカ大統領ヘイズに贈られたものが最初とされています。さらに1884年にイギリスの総領事に寄贈され、イギリスのキャットショーに登場し、またたく間に人気となりました。イギリスでは繁殖も始まり、海外へと輸出されるようになりました。しかし二つの世界大戦の時代になると食糧難などから絶滅の危機に瀕し、その上ペルシャなど他の猫が人気になるにつれて、シャムの人気は下火になっていきました。戦後になって皇族の格式高い猫として愛猫家によって大切に飼育され、個体数を増やしていきました。その美しさから現在でも世界中の人に愛されている猫種です。
日本には明治の中ごろに初めて輸入され、純血猫の代表的な猫種としてよく知られています。