グレーハウンド【Greyhound】

グレーハウンド/図鑑

原産国 イギリス
体重 27kg~34前後
体高 68 cm~76cm
グルーブ 10G

特徴

全犬種の中で最も足が速く、時速70km以上のスピードを誇ります。四肢はとても丈夫で柔軟性があり、その歩幅は5m以上に達します。スラっとした無駄のない筋肉に優美な体の曲線が特徴的です。全身に密生している短い被毛は、美しくて滑らかです。

性格

とても優しく穏やかで、部屋の中でゆっくりくつろぐことが大好きです。愛情豊かで、飼い主に対しても従順です。動くものを追う衝動が強いので、しっかりとしたしつけが必要です。

毛色

毛色は、ブラック、ホワイト、レッド、ブルー、フォーン、ファロー、ブリンドル、これらにホワイトの混じったタイプも認められていますが、他にもさまざまな毛色が存在します。

育て方

運動量がかなり必要な犬種なので1日2回1時間ずつの散歩は欠かせません。走ることが得意なので、散歩に加えて定期的にドッグランで思いっきり走らせてあげると良いでしょう。
狩猟犬の気質が働いて小動物などの動くものを追う衝動が強いので、子犬の時から、しつけをしっかりと行うことが重要です。身勝手な行動をすることがないよう、特に「マテ」の指示に従えるようにしておきましょう。
被毛は、短毛のシングルコートです。抜け毛が少ないので、時々ブラッシングをしてむだな毛を取り除くぐらいで十分ですが、寒さに弱いので、冬場の散歩時は服を着せるなどの寒さ対策が必要になります。
大型犬なので体重が重く、足も長いので、フローリングなど床が滑りやすい場合、足の関節にかかる負担が大きくなります。絨毯や緩衝マットなどを敷くなど怪我のリスクや足にかかる負担を軽減する環境を作ってあげてください。

気をつけたい病気

かかりやすい病気も少なく、基本的に健康な犬種ですが、胃捻転になりやすいので、食後はしっかり休ませるようにしてください。
骨肉腫は骨と軟骨にできる悪性腫瘍で、大型犬に発症しやすい病気の1つです。原因ははっきりと分かっていませんが、発症してからの進行が早いので、様子がおかしいときは早急に動物病院を受診しましょう。早期に発見し治療をすることで、転移などのリスクも減らせます。
水晶体脱臼は、遺伝的素因や打撲などの外傷、他の眼の疾患によって誘発されるなど、さまざまなケースがあります。水晶体脱臼も健康診断の際に、眼の検査をしてもらうなどして予防しましょう。

歴史

その歴史はとても古く、紀元前5000年の古代エジプトの墓壁に、グレーハウンドのような犬の姿が描かれています。当時のエジプトでは、上流階級の人だけがウサギ狩りなどをするために、グレーハウンドの飼育・繁殖が許されていたと言われています。
やがてエジプトからギリシャ、ローマを経てヨーロッパに渡り、イギリスにおいて標準化されました。そのため、原産国はイギリスとされています。イギリスでは、狩猟(追跡)能力が注目されて、鹿狩りなどの獣猟犬として盛んに飼育されていました。16世紀にイギリスでウサギを追うドッグレースが娯楽として始まると、レースに欠かせない存在として大活躍します。同じ頃、スペイン人の探検家の手によってアメリカ大陸に渡り、ドッグレースで活躍、その名はアメリカでも拡がっていきました。
現在では家庭犬として愛好飼育している人が多く、世界的に動物愛護の風潮が高まっているため、ドッグレースを引退したグレーハウンドたちを保護するボランティアが盛んに行なわれています。
犬名の由来は、毛色のグレー(灰色)からと言う説、グレイト(偉大)であると言う説、グリーク・ハウンド(ギリシャの犬)が転じた説など多種多様ですが、定かなものはありません。グレーハウンドは、ほかのグレーハウンド種と区別するために「イングリッシュグレーハウンド」と呼ばれることもあります。