ダルメシアン【Dalmatian】

ダルメシアン/ペット図鑑

原産国 クロアチア
体重 27kg~32kg
体高 55cm~61cm
グルーブ 6G

特徴

丈夫で筋肉たくましく、よく均整のとれたスマートな体型です。三角の垂れ耳と、硬く短い白色の毛を覆っている斑点が特徴的です。被毛は短毛のシングルコートで、シルクのように滑らかな手触りです。

性格

非常に体力があり、活発で遊ぶことが大好きです。飼い主や家族には明るく陽気で甘えたがりますが、神経質で警戒心が強いため、他の人や犬に対しては人見知りが強い傾向があります。オスとメスで性格が違うと言われており、オスは甘えん坊で大雑把、メスは優しいですが人見知りで神経質な傾向があるようです。

毛色

白地に黒か茶系の斑点があります。この斑点は、丸く輪郭がはっきりとしていて、くっつかず、体幹部にまんべんなく分布していることが好ましいとされています。生後4週頃まで真っ白な毛色で、その後斑点が現れます。

育て方

非常に体力とスタミナがあるので、毎日朝晩1~2時間程度の散歩は必須です。散歩以外にも、ドッグランなどに出来るだけ連れて行き、自由に走り回れるようにしてあげてください。
神経質で警戒心の強いところがあり、特に他の人や犬に対して人見知りが強いので、思わぬ反応を見せることがあります。子犬の頃からしっかりとしつけや訓練を行うことが大切です。賢く物覚えも良いので、非常にしつけがしやすい犬種ですが、トイレなど室内での生活のしつけは入りにくい傾向があるので、根気よく行ってください。
被毛は、換毛期だけでなく一年中毛が抜けるので、毎日ブラッシングしてあげましょう。

気をつけたい病気

胃拡張・胃捻転症候群は、胃がガスで膨れ上がりねじれてしまうという病気です。明らかな原因は解明されていませんが、食後すぐの運動や早食いなどがリスクを高めるといわれています。
尿酸を分解する力が極端に低いため、尿路結石症にかかりやすいといわれています。日ごろから尿量の変化に注意することが大切です。この病気は再発しやすいので、繰り返さないよう食事管理を徹底する必要があります。また、水を与える際は水道水もしくは軟水にしてください。ミネラルウォーターは発症の要因の一つとなります。
先天性の聴覚障害が起こりやすいといわれています。耳が聞こえにくいことで状況が把握しづらく、恐怖心が強くなりがちで、吠える、咬むなどの問題行動を起こすことがあります。もしも聴覚障害になってしまった場合は、生活に工夫と努力が大切です。視符(ハンドサイン)など、音が聞こえなくてもコミュニケーションが取れるような訓練も必要となります。
ダルメシアンブロンズ症候群はダルメシアン特有の皮膚病です。アレルギーやストレス、環境などが原因で発症すると言われています。予防が難しい病気ですが、事前にアレルギー検査を受けて、日頃からストレスをためないような生活を心がけあげてください。

歴史

起源についてははっきりしていませんが、よく似た犬が古代ギリシャの彫刻に刻まれていることなどから、数千年の歴史を持つ犬種と考えられています。ヨーロッパでは18世紀の中頃からダルメシアンの名で呼ばれており、ユーゴスラビア(現クロアチア)のダルマチア地方に土着していた犬とされていますが、他にもいろいろな説が残っています。このように出自が混乱してしまうのは、ジプシーや旅商人の犬として各地を回っていたために広く記録が残ったからではないかと言われています。その頃のダルメシアンの仕事は、馬と共に走り、荷物を護衛することだったからです。
18世紀のイギリスや19世紀のフランスでは、豪華な馬車の護衛犬として宮廷の貴婦人たちに可愛がられていましたが、20世紀に入ると自動車の普及によって必要とされなくなり、一時ほどの人気はなくなってしまいました。
その後、ダルメシアンを主人公にしたディズニー映画「101匹わんちゃん」のヒットで、一般家庭でも広く飼われるようになりました。アメリカでは以前消防車の伴走をつとめていた関係から、消防署のマスコット的な存在として今も愛されています。