アメリカンカール【American Curl】

アメリカンカール/ペット図鑑

原産国 アメリカ
公認団体 CFA ・ TICA ・ FIFe
毛種 短毛種・長毛種

特徴

名前の由来にもなっている反り返った耳が特徴的です。生まれた時は皆まっすぐな耳で、生後1週間程度で後方にカールし始め、生後3~4カ月程度で滑らかなアーチを描いた反り耳になります。この耳は優性遺伝で、約50%の確率でカールしない耳の個体も生まれます。
体は筋肉質なセミフォーリンで、尾は長く頭部は丸みを帯びたくさび型です。大きな目はクルミ形でとても印象的です。被毛はロングコートとショートコートがありますが、どちらも豊かな毛量で、シルクのようになめらかな手触りです。

性格

とても賢くて好奇心が強く、元気で明るい性格です。家族に対する愛情が深いので、そばにいたがります。逆に、ひとりでいることがストレスになるので留守が多い家庭には向きません。人懐っこいので他人でも比較的スムーズに仲良くなれます。猫の中では珍しくテリトリー意識が低いため多頭飼いでもトラブルが少ない猫種です。

毛色

全ての毛色が存在し認められています。ブラウン、レッド、ホワイト、ブラックなどの色が人気です。

育て方

人懐っこく飼い主と遊ぶことが大好きなので、毎日少しの時間でも一緒におもちゃで遊んであげると良いでしょう。
外巻きの耳は軟骨が変形したものなので、耳掃除をする時など耳に触る際には、けがをしないように丁寧に行ってください。
被毛の手入れはロングコート・ショートコートどちらも比較的楽です。週に何度かしっかりブラッシングもしくはコーミングをしてあげましょう。

気をつけたい病気

純血種の中では、病気が少なく丈夫だといわれています。
毛量が豊富なため、換毛期やブラッシング不足の時などにグルーミングで飲み込んだ毛量が多くなってしまうと、毛球症になることがあります。日頃から定期的にブラッシングやシャンプーなどでケアしてあげてください。
耳の形が特徴的なので外耳炎になりやすい傾向があります。自分で耳を引っ掻いたり耳掃除をしすぎたりすることが原因になる場合があります。耳垢の色がおかしいとか耳から変なニオイがするなどの変化があった時はかかりつけ医に相談してください。

歴史

猫の品種の中ではもっとも歴史が浅く、1981年6月カリフォルニア州レイクウッドに住むルーガ夫妻が繁殖の基礎となった猫を発見したことから始まります。夫妻は自宅玄関前で黒い長毛で反り返った耳をした猫を見つけ、シュラミスと名付けて飼い始めたのでした。その猫は4頭の子猫を出産、そのうちの2頭は母親であるシュラミスと同じ反り返った耳を持っていました。この出産により、耳の形は遺伝するものだと考えられるようになったのです。その後、猫の遺伝学を研究していたイギリスの学者であるロイ・ロビンソンが繁殖家と協力して調査と分析を行い、反り返った耳が優性遺伝子であることや、耳の遺伝子には遺伝性疾患を伴っていないということが確認されました。
1983年から猫愛好家や繁殖家によって新しい品種としての改良・固定が始まり、その後新しい品種として各団体に認められました。