パピヨン【Papillon】

パピヨン/ペット図鑑

原産国 フランス、ベルギー
体重 4kg~6kg
体高 20cm~28cm
グルーブ 9G

特徴

体長は体高よりも少し長く、調和がとれています。直立した耳は蝶が羽を広げたようについていて特徴的ですが、多くの国で垂れ耳も標準として認められています。被毛は滑らかな長毛で、絹糸のように優美です。特に耳周りと尻尾の飾り毛が美しく、気品を感じさせる佇まいです。

性格

明るく活発な性格で散歩や運動が大好きです。可憐な容姿に似ず大胆な面も持っています。陽気で人懐っこいので小さい子どもの遊び相手にもなってくれます。他人や他犬に対しても穏やかです。とても賢く、飼い主の指示をよく聞くことができるので、しつけは比較的容易です。

毛色

白地であれば、ホワイト&ブラック、トライカラー(3色の毛色)など、すべての色の斑が許容されます。ボディや足はホワイトの割合が多いほうが好ましいとされています。

育て方

とても活発で好奇心旺盛なので、毎日30分程度の散歩以外にも室内でたくさん遊んであげてください。賢い上に動きが機敏なので、ドッグスポーツにも向いています。
頭がよく人懐っこくて飼い主とのスキンシップも大好きなので、飼育しやすい犬種ですが、可愛さのあまり甘やかして育てると、噛み癖や無駄吠えが多くなってしまうことがあります。特に若いうちは甘やかしすぎず、きちんとしつけることが大切です。
骨・関節トラブルが多いので、関節に負担がかからないように、床を滑りにくくするなど生活環境を整えてあげてください。
被毛は抜け毛が少なく、もつれにくい毛質なので、比較的お手入れはしやすい犬種です。美しい被毛を保つために週に2~3回やさしくブラッシングしてあげましょう。

気をつけたい病気

遺伝疾患も少なく、比較的健康な犬種と言われています。小型犬全般にかかりやすい病気には注意が必要で、緑内障などの眼の病気、膝蓋骨脱臼、眼瞼内反症(逆さまつ毛)などがあります。活発なので骨折などのケガにも気を付ける必要があります。

歴史

祖先犬はスペインのトイスパニエルの一種とされています。イタリアのボローニャ地方で活発に繁殖が行われていました。16世紀にはフランス国内に入って、ポンパドゥール夫人や王妃マリー・アントワネットをはじめとするヨーロッパ貴族の寵愛を受けるようになりました。初期のパピヨンは耳よりも華やかな尻尾が注目されていたので、リス犬、スカーレル・スパニエルなどと呼ばれていたそうです。当時は垂れ耳タイプが一般的でしたが、時折生まれる立ち耳タイプが注目されるようになり、18世紀末になると選択的交配が行われるようになりました。スピッツ、チワワとの交配により現在のような姿を確立し、パピヨン(フランス語で蝶の意)という名前で呼ばれるようになりました。英語名でバタフライ・スパニエルとも呼ばれています。また、垂れ耳のパピヨンをファーレン(フランス語で蛾という意味)と呼びますが、同じ犬種として認められています。