シベリアンハスキー

シベリアンハスキー【Siberian Husky】

ペット図鑑/シベリアンハスキー

原産国 ロシア
体重 21kg~28kg
体高 54cm~60cm
グルーブ 5G

特徴

独特な顔の模様とオオカミのような精悍な顔立ちが印象的です。調和のとれた体は骨格も筋肉もがっしりとしており、ほどよく引き締まっています。極寒にも耐え抜く体質をもっており、豊富で厚い下毛を持つダブルコート、立ち耳とブラシのような尾が特徴的です。

性格

従順で勇気があり、人にも他犬にも友好的で社会性も高いので集団飼育に向いています。 明るく前向きで好奇心旺盛ですが、慎重で控えめな一面も見られます。また、独立心が強く頑固な場合もあります。

毛色

黒、黒青色、茶褐色、白など、さまざまな色があります。どの色も腹部だけは白い個体が多く、顔には他犬種には見られない独特な斑があります。

育て方

非常に体力があり運動量が必要な犬種です。朝晩合わせて1?2時間の散歩は必須、歩くだけでなく自転車で並走したりジョギングしたりするのも良いでしょう。運動不足でストレスがたまると問題行動を起こす原因となります。長時間の留守番も苦手です。
楽天的で大雑把な性格なので、知能は高くてもしつけには時間のかかる犬種です。子犬の頃から根気よく、きちんとしつけてあげてください。まず飼い主をリーダーと認めさせることが大切です。とても優秀ですが初心者には難しい犬種です。
被毛は、抜け毛の量が多めで、換毛期はさらに増えるので、ブラッシングは毎日しっかり行いましょう。
家族と一緒にいたい犬なので室内飼いがお勧めですが、暑さに弱いので室内の温度管理には気を付けてください。

気をつけたい病気

重篤な遺伝病は比較的少ない犬種とされています。
白内障、緑内障、進行性網膜萎縮症などの眼病が発生しやすいと言われています。
アトピー性皮膚炎、脂漏症などの皮膚疾患も多く、厚い被毛が日本の高温多湿の気候に合わないためではないかと考えられています。皮膚のバリア機能を保つために、ブラッシングをこまめに行うほか定期的なシャンプーも必要です。
また、食後にすぐに運動すると、胃が捻転を起こして命に危険が及ぶことがあります。予防のため食後2時間くらいは安静に過ごすようにしてください。胃捻転かもしれないと思ったら緊急で病院に行く必要があります。日頃から病気の初期症状などをよく学んでおくことも大切です。

歴史

起源については、詳しいことはわかっていませんが、アラスカンマラミュートやサモエドとも近縁関係がある、非常に歴史の古い犬種だと言われています。シベリア北東部のコリマ川流域を中心とした地方に住むチュクチ族に飼われ、そりやボートを引くほか狩猟の助手として活躍していたようです。
1900年代初頭、アメリカの探検家ピアリーによる北極点探検やノルウェーのアムンゼンによる南極探検などに使われ、注目を集めました。1925年、アラスカの村でジフテリアが大流行した際、人々を救うためハスキーの犬ぞりが、命がけで500km以上の距離を走り抜き血清と薬を届けました。この出来事を機に世界中にその名が知られ、世界的英雄として人気者となりました。
日本ではバブル景気の頃、少女漫画「動物のお医者さん」をきっかけにハスキー犬ブームが起こり、一般家庭での飼育頭数が急増しました。しかし、運動量が非常に多く必要とすることや抜け毛が多くて手入れが大変なことなどの理由から、飼いきれず飼育放棄が相次ぐという残念な事態になってしまいました。その後ブームは過ぎ去りましたが、今でも北極系の犬種の中で最も人気の高い犬種の一つになっています。